投稿元:
レビューを見る
日本人とイタリア人を親に持つ、チコこと、みちこ が、
主人公のルームメート(同棲相手)で、最後に活躍する。
二日酔いのバラードに続く、トレースシリーズの2作目。
主人公の40歳の誕生日の数日前からはじまる。
殺人事件と宝石盗難事件という、2つの事件の性格を持つ案件を、
生命保険会社と、損害保険会社が捜査する。
警察と、主人公の親の元警官も加わり、
スピード(速度)感がただよってくる。
訳者のあとがきに、
snowが、雪とコカインの隠語で、重複命名(ダブルネーミング)なので、
訳に工夫がいったこと。
Do I have wattle yet?
で、Wattleは、鳥や七面鳥の顎の肉とのこと。
I don't know shat's a wattle with you?
は、
What's a matter with you.
のもじりとのこと。
場面が、ラスベガスで犯罪といえば、隠語や、日常語が頻発するので、
訳がたいへんだったことがうかがえる。
マンチキン、クインジー、バナチェック
というのは説明がないが、そのたぐいらしい。
著者も、訳者も男性目線である点が、課題かもしれない。
ps.
同棲相手の名前は、表示カバーには、チコという愛称でしか書かれていない。
トレース、ボブ、ナッシュ、ダンは、愛称が書かれているが、
保険会社副社長の渾名は、表紙カバーには書かれていない。