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「明日に向かって撃て!」の著者が偽名を使って書いたユーモアあふれる怪書。美女・海賊・悪役と、キャラも個性的。
でも一番個性的なのは、やっぱり著者自身。解説と称して物語を分断しちゃうんだけど、そのやりかたが実に巧妙。ぐいぐい引き込まれちゃう。
ちえ子は大笑いしながら読んだくせに、大事な教訓が残った。
「人生は公平ではない」。
実は、ファンタジーの仮面をかぶった教訓書だったりする。
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フローリン国の作家S・モーゲンスターンによる『プリンセス・ブライド』は、著者のお気に入りの本であるが、これは著者によって長ったらしい記述を省いて面白い部分だけを編集した抜粋版ということになっている。冒頭にまずこの抜粋版を出版する際の経緯が語られており、物語本文中はところどころ著者による注釈が堂々と割り込んでくる。
著者は有名な脚本家でもあり、人物描写や情景描写が生き生きとしており、すぐにでも映画化できそうな出来栄え。実際に映画化されている。話の筋を追って真面目に作ればディズニーアニメになりそうなおとぎ話であるが、コメディータッチな描写が多く、B級映画な雰囲気プンプン。普通のおとぎ話じゃ受けないからこうしたのか?映画版がどうなのか見てみたい気はする。
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いわゆるメタ小説?
途中で作者(が編者役として)小説に突っ込みを入れつつ進む
ファンタジー。そういう意味ではきわものっぽいのだけど、本編が
(多少ひねくれてるけど)ちゃんと面白いので成立してるし、
単に突っ込みが入るだけじゃなくてそれによって本編の印象を強める効果を
与えたりしている。
最後の文章もひねくれててよい(どこかの書評で引っかかってた人がいたけど、
言うまでもなく「死」は公平なものの代名詞)。
面白かった。
もともとこれを読み始めたのは"rodent of unusual size"が
どう翻訳されているかを知るためだったのだけど、
出てくるのは254ページ
「およそROUS-超大型齧歯類=ローデント・オブ・アンユージュアル・サイズ-に関す
る議論のいっさいは南米に生息するカピバラに端を発する。」
の一カ所。普通だ…。
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森見登美彦が熱帯を書くときに下書きにしたとかいう記事を見て読んでみたけれど,なかなか読みづらいものだった。