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エントロピーという熱力学の解説書でありながら、循環型社会を提言することにまで踏み入った珍しい一冊。エントロピーの概念は熱力学にとどまらず、情報理論や確率論までふくむ懐の広いもので、そこから生命や生き方を語ることもできる。物理理論から生まれる哲学はとても刺激的で、興奮を禁じえなかった。
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槌田敦の本は、読むとすごく分かりやすい。
資源物理学入門は、大学で輪講したが、疑問点はたくさんあったものの、
それらは細部の事項で、論旨にそれほどぶれはない。
本書は、資源物理学入門以降の論点をていねいにまとめている。
立場によっては、おかしいと思う点もあるかもしれないが、
時代を代表する論説として読んでおいて損はないと思う。
ISO14000の審査登録が、
環境目標の設定そのものに対して、有効な判断基準を提起できていないのであれば、
偏った考えであるかどうかを保留して、ひとつの理論を学んでおくことは、とても大切なことだと思われる。
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◇1章 エントロピーとは何か
◇2章 資源物理学の考え方
◇3章 生命とエントロピー
◇4章 生きている地球 エコロジーの基礎
◇5章 循環を破壊する石油文明
◇6章 科学技術の幻想 原子力発電
◇7章 人間を含めたこれからの自然
◇8章 価値観の転換のために
◇付章 エントロピーと原子力発電