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タイトルは「大正」とありますが取り扱っている期間は、明治末期の文芸同人誌類のはしり~昭和文学冒頭…って感じなので、かなり近代文学の主立った作家がズラリと登場してくる充実の一冊でした。
この時代に発行されては消えていった各種の同人誌や商業文芸誌の流れ、誰が所属してたのか等々が、国語便覧よりは細かく説明されているので、ものすごーくざっくりとこの時代の近代文学史を追える感じ。思いもよらぬ人が集合写真に一緒に写ってたりと、写真眺めてるだけでも楽しいしね。面白かった。
参考までに目次はこんな感じ
大正文学の起点1(白樺、三田文学、第二次新思潮)
大正文学の起点2(創作、朱欒、青鞜)
冬の時代(近代思想、へちまの花、生活と芸術)
大正文学の展開(奇蹟、仮面、第三次第四次新思潮)
明治・大正文学の重層1(漱石・鴎外・鏡花・露伴)
明治・大正文学の重層2(花袋・秋声・白鳥・藤村・泡鳴)
大正文学の多様性と達成1(小説と評論)
大正文学の多様性と達成2(詩歌と戯曲)
理想の実践(赤い鳥、新しき村、種蒔く人)
昭和文学への移行(文芸戦線、文芸時代、キング)