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黒川紀章逝くという報に、あまりにも急なことで愕然としています。
小中学生の頃から、建築好きが高じて全国建築見物旅行を企て写真を撮ったりスケッチしたり、色んな建築家の作品をスクラップして自分で解説したマイ建築ブックを作成していた私にとって、彼は特別の存在でした。彼は私が好きな建築家の中でも最高得点者でした。
お弔いに、彼の創作した建築を眺めたり、著作を紐解いたりしています。
世間的には最近の政治活動を始めとする行動で、ついに変なオジサンというイメージを与えて終わってしまったことを、真の黒川紀章を知る一人としてとても残念に思っています。
彼は、まぎれもなく天才でした。しかも建築そのもののすばらしさはもとより、地球的・環境的な視野からの建築について今までの誰よりも深い思想的な提言をした人でした。
権威主義的な学閥・業界閥などというものが明らかにあるのですね、安藤忠雄と同じように、彼もまた日本でよりも海外での方が先に・高く評価されたような気がします。
今や彼の提唱した「共生」という考え方は、世界的な規模で政治・哲学・思想の分野にも影響を与える人類にとって最重要なキーワードです。
さあ、変なオジサンじゃない黒川紀章を、もっともっと知って下さい。