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以前から何度も読み返していたが、福島の原発事故の後読むと、かなり悲観的なイメージも持った。
人間の無知からくるふるまいや無関心が最も恐ろしい。
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チェルノブイリ事故後、西ドイツの原発でのチェルノブイリ事故以上の事故が起きたという近未来小説。
学校で事故のニュースを聞いた14歳の少女は、弟の待つ家に戻ります。
折しも両親はいなくて、二人は避難したらいいのか留まった方がいいのか思案します。
福島原発事故後四カ月、今の時期にこの本を読むとこれから日本でどんなことが起こるのか?
もし、福島だけでなく日本の原発で今後事故で起きたら、私たちは難民になってしまうのでは?
と、一つ一つのエピソードがとても現実味を帯びて想像されるのが怖かったです。
でも、これからの日本のことを考えるためにも読んでおいたほうがいい一冊だと思います。
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子供が手にとってくれればいいなと思う本。
もちろん、子供が感じたこと考えたことに大人が正面から向き合う覚悟がいる本でもあるなと感じます。
原子力関連の話は、未来にまで長く続く話だから、子供もしっかりと考えなくてはならないと思うのだけれど、難しい本、思想的に大きな偏りが見える本が多くて、なかなか薦められる本がないなと感じていました。
この本を通して子供と一緒に考えるーーそう思いながら読むと、また、今までとは違う何かが見えるように思います。
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チェルノブイリ事故を受けて、西ドイツの原発が事故を起こしたという設定で、何が起こるかを描いた小説。
書かれたのは3.11の前であり、そこから考えると、果たして、そんなに一気に人が死ぬだろうか、とか、現実味があるかどうかなど、気になるところが多々あったが、原発について考えさせられるきっかけになると思う。
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パウゼヴァングの作品を追っている。硬い文章でも難解な言葉でもない淡雪のようなふんわりした言葉を紡ぎつつ、内容は決して目をそらしてはいけない人類の哀しい姿を告発している。
戦争モノを読んできて当作品を読みはじめると?という感覚。チェルノブイリはソ連、ウクライナ・・何故西ドイツの村でこんな悲劇が。そのまま止められずに読み続け徐々に見えてくる「見えない雲」の正体、そして悲劇の大きさ。これは近未来の出来事だ。ヤンナ・ベルタという14歳の少女を語り手にして、弟2人を逃げる最中に目の前で失った悲劇。
最終章で「その村」へ戻り祖父母が帰ってきている事を知るベルタ。直前に逃げた途を探し、弟ウリの白骨化していない身体を見つけるシーンは涙で読めなかった。
首に下げていた赤い鍵・・そっと外しヒマワリを敷いた土の中に倦めるデルタ。
チェルノブイリの翌年に書かれたこの作品、訳者の高田さんは語る。
核戦争を原発事故と読み替えて読んでくださいと。