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紙の本
カバー絵が今は亡きペーター佐藤なので星を1つ余分にしておきます
2006/09/18 23:31
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:みなとかずあき - この投稿者のレビュー一覧を見る
井上ひさしの昭和庶民伝の2作目。終戦から2年が経つ神田の小さな神社を舞台に、戦後の生活の苦しさや戦犯問題を投げかけてくる。庶民のはかなさの反面、たくましさも見せているのは、井上ひさしならではと思う。これが、戦後40年を経た頃に執筆され舞台になって投げかけられている問題は、戦後60年を経ても何も変わっていないように思える。日本は未だに、太平洋戦争や日中戦争をきちんと歴史の中に位置づけることができていないのではないか。
戯曲を読むというのは、それなりに想像力を働かせなければいけない部分が多いけれども、逆にセリフを追っていくと著者や舞台を作った人たちの言いたかったことがはっきりわかるという面もある。第五場で、「だから、神社が、神道が、たとえば出征兵士を境内から「お国のために喜んで死んできなさい」と死の世界へ送り出したとき、神社は神社でなくなり、神道は神道でなくなったんだ」と語られている。何のことを言おうとしていたのか、今のほうがもっとはっきりとわかるかもしれない。
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