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作戦の転換が効を奏して、旅順は陥落した。だが兵力の消耗は日々深刻であった。北で警鐘が鳴る。満州の野でかろうじて持ちこたえ冬ごもりしている日本軍に対し、凍てつく大地を轟かせ、ロシアの攻勢が始まった。左翼を守備する秋山好古支隊に巨大な圧力がのしかかった。やせ細った防御陣地は蹂躪され、壊滅の危機が迫った。
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大諜報の部分が面白かった、まさしくドミノ倒し。
軍艦マーチが日本人の作曲とは知らなかったのでビックリ。
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(2014.01.18読了)(2006.05.19購入)
全八巻の第六巻まで終わりました。4分の3終了です。
ロシア側からの攻勢は、なんとかしのぐことができました。
バルチック艦隊は、マダガスカル島で大砲の射撃訓練などを行っていますが、なかなかウラジオストックへは向かいません。
ヨーロッパでは、ロシアに対する反帝勢力の結集を行い、ロシアが戦争を続けることできないようにするための活動を行っています。すごい人がいたんですね。
日本海軍は、艦船の修理が終わり、朝鮮半島の鎮海湾に移動し、バルチック艦隊を迎え撃つための訓練を行っています。
日本陸軍は、乃木軍が旅順から北上し、戦線に加わった。
日本軍は、ロシア軍より数において劣っているがなんとかロシア軍に大きなダメージを与えて和平に持ち込もうとしている。
【目次】
黒溝台(承前)
黄色い煙突
大諜報
乃木軍の北進
鎮海湾
印度洋
奉天へ
関連地図
●宣伝機関(65頁)
歴史上の人物で宣伝機関をもっていた人が高名になる。義経は「義経記」をもち、楠木正成は「太平記」をもち、豊臣秀吉は「太閤記」をもつことによって、後世のひとびとの口に膾炙した。
●黒溝台会戦(72頁)
黒溝台会戦に参加した日本軍の戦闘兵力は、最終的には五万三千八百人である。うち死傷九三二四人。
ロシア軍の戦闘兵力は十万五千人。その損害は一一七四三人。
ロシア軍の側からいえば、最大の勝機を逸したというべきであろう。
●黄海海戦(105頁)
「黄海海戦では、東郷は旅順艦隊を撃破したのみで、一艦も沈めることができなかった」
●英国外交(123頁)
この時代、ヨーロッパだけでなく世界中の情報がロンドンに集まる仕組みになっていた。
この時期の英国外交は、その豊富な情報の上に成立していた。
「英国の外務省を味方にしていれば世界中のことがわかる」
●農奴(126頁)
ロシアには、三千五百万の農民がいる。このうち、
「農奴」
といわれているロシア特有の階層が、二千万である。農奴というのは人間であるが、しかし地主貴族の完全な私有物であり、それを地主の都合で売買することもできる。げんに売買された。
●袁世凱(136頁)
袁世凱は日本のある武官に対し、
「もしロシア帝国が勝てば、シナは消滅するだろう。それゆえに自分は日露開戦のあかつきは極力援助したい」
と語ったことがあった。
●戦時国際法(156頁)
日本人が日清戦争や北清事変を戦ったとき、軍隊につきものの掠奪事件は一件も起こさなかったということが、世界中のおどろきを誘った。さらには戦時国際法に馬鹿まじめすぎるくらいに忠実であったということも、・・・。
●ウラジオストック(160頁)
明石はロシア語を学んだとき、極東のウラジオストックという町の名は東を征服せよという意味であることを知ったが、運命のしだいではロシア帝国の東が東京になるかもしれないということをおもった。
●ポーランド(169頁)
「開戦当初、クロパトキン将軍の指揮刀の下で銃をとらされている兵士の一五パーセントはロシア人じゃない、ポーランド人だ」
●乃木希典(323頁)
乃木は、元来、上部機関に対して強い姿勢をとったことがなく、すべてあたえられた条件のなかで人事をつくすというところがあって、それが乃木の美徳にもなっていた。
●とるべき土地(340頁)
「この戦争に勝っても、いまのままでは講和のさい、ロシアからとるべき土地がない」
いま日露の戦場になっている南満州の鉄道沿線はロシアが清国からまきあげたも同然の土地だし、関東州はロシアの租借地で、要するに戦場一帯の原籍は中国にある。
☆関連図書(既読)
「坂の上の雲(一)」司馬遼太郎著、文春文庫、1978.01.25
「坂の上の雲(二)」司馬遼太郎著、文春文庫、1978.01.25
「坂の上の雲(三)」司馬遼太郎著、文春文庫、1978.02.25
「坂の上の雲(四)」司馬遼太郎著、文春文庫、1999.01.10
「坂の上の雲(五)」司馬遼太郎著、文春文庫、1999.02.10
「条約改正」井上清著、岩波新書、1955.05.20
「日清戦争-東アジア近代史の転換点-」藤村道生著、岩波新書、1973.12.20
「日清・日露戦争」原田敬一著、岩波新書、2007.02.20
「爆笑問題の戦争論-日本史原論-」爆笑問題著、幻冬舎、2006.07.31
「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」加藤陽子著、朝日出版社、2009.07.30
(2014年1月22日・記)
(「BOOK」データベースより)amazon
作戦の転換が効を奏して、旅順は陥落した。だが兵力の消耗は日々深刻であった。北で警鐘が鳴る。満州の野でかろうじて持ちこたえ冬ごもりしている日本軍に対し、凍てつく大地を轟かせ、ロシアの攻勢が始まった。左翼を守備する秋山好古支隊に巨大な圧力がのしかかった。やせ細った防御陣地は蹂躪され、壊滅の危機が迫った。
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新装版入手できず旧版を購入したら、ブクログレビュー5つきり……新装版は170くらいあるな(´ェ`)ン-…。
まあ、仕方ない。
帝政ロシアの嫌われっぷりが丹念に描かれていた( ´ ▽ ` )ノ。侵略した国々、国内で抑圧されている人々、近隣諸国、みんなこの爛熟・腐敗しきった独裁政権を嫌いきっていたんだね( ´ ▽ ` )ノ。
日本はいわば、猫に鈴をつけにいく代表ネズミみたいなものだったのか?
ババを引いた感じだけど、大英帝国はじめ各国が陰に陽に支援の手を差し伸べてくれて、ありがたい( ´ ▽ ` )ノ。
さらに、ロシア国内の革命派らともつながる(小便タレ)明石元二郎のスパイ大作戦( ´ ▽ ` )ノ。
なんか外見的にも後の明石康氏を重ねながら読んでいたけど、血縁関係があるのかな?( ´ ▽ ` )ノ。
(今ぐぐったら、康氏は「キリシタン武将の明石全登の子孫といわれる」とだけあった)
日露戦争に従軍した兵士の生き残りの方が「今も矍鑠としておられ」たことに驚愕(゚д゚)!……まあ、この書じたい昭和46年刊?、45年も前の作品だもんなあ……。
しかし、一体いつになったら秋山兄弟の活躍が描かれるのか……主人公だと思ってたけど、そうでもないのかな?
もう、こういう展開になると、序盤の正岡子規の描写は完全に余計だったと言わざるをえないな(´ェ`)ン-…
ここまで丸1ヶ月がかり( ´ ▽ ` )ノ。
あと2冊、楽しもう( ´ ▽ ` )ノ。
2016/07/21
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読みにくくて段々辛くなってきた。
日本がギリギリのところで闘っていて、帝政ロシアは内紛のようなゴタゴタで一枚岩になれない。まだ途中だけどこれが日本の勝機になるんだろう。
気乗りしないけどここまで来たから最後まで行こう。