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下巻もさくさく読み進められました。本当に司馬さんはゴットだな!すごいや!土方さんとの対局のシーンがすごく面白い!
そして色んな女の人が晋助に振り回されていくんですが当の晋助も振り回されてるんだよな!
ラストの終わり方も良かったです。
やっぱり晋助は彼に運命を狂わされ、当時の日本の闇で活躍した人なんですね!
でも本当に、実在の人じゃないけど生き生きしてるなー晋助は。
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司馬遼太郎の挑戦
歴史娯楽小説仕立てに挑戦したのでは、と思うが、失敗作のように思う。上巻にもう少しレビューを書いた。
再読の必要はない、と思う。
2010/05/29、読了。文京図書館から借用。
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え?これで終わり??
と読後必ず感じるでしょうが、考えれば架空の人斬りである天堂晋介の物語としては、ここで終わるのが適当であると思われます。後は彼に関係なく時代が動いていくのですから。
麒麟児・高杉晋作に翻弄され続けた奇妙な刺客の運命譚です。
主人公が鬼のように強いので爽快感があります。笑
おすすめです。
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え?これで終わり??と思う最後。でも、それはそれで私は好きです。この後、彼はどのように生きていくのか気にはなります。でも、高杉晋作との出会いから始まり彼の死で終わる。ある意味区切りがいいと思います。
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奇兵隊士となった天堂晋助は、暗躍を続ける。幕末の影を駆け抜ける。
高杉晋作の示した人斬りの道は、血路。
坂本竜馬・近藤勇・土方歳三・伊藤俊輔・井上聞多・西郷隆盛・・・
様々な人物との関わりの中、彼が望む、望まざるに関係なく
彼の白刃は輝きを増していくが・・・。
二天一流使いの人斬り・天堂晋助の生き様に感じるものはあるか?
ページを読み進めるごとに先が読みたくなる。後編です。
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人斬りが役目を終えるということは
維新が成立して世の中に斬る相手がいなくなるか
自らが死ぬかの、どちらかだと思っていた。
彼のような終わり方もあるのか。
彼の場合、終わり方というよりは途切れ方というほうが合うような気もするが
彼のようなタイプだったからこそ、こういう道行きができたんだろう。
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司馬遼太郎作品。長州の剣客 天堂晋助が、幕末が持つ時代の熱に翻弄される様が描かれる。この主人公は架空の人物。しかし、実在と思い調べてしまうほどリアリティのある描かれ方。史実とフィクションが混在する文章は、歴史小説ならでは、だが、読者側も注意が必要。
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天堂晋助という架空の長州藩の刺客の話。高杉晋作、西郷隆盛、坂本龍馬、土方歳三などの維新革命のキーになる人物達がさり気なく登場するのが、読みどころ。
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天童晋助が実在したか否かなどには興味はない。司馬遼太郎が書く歴史小説において登場する人物の語りであったり、様子やふるまいはだいたいは小説家の創作なのである。著者は『竜馬が行く』を境に登場人物が実在する小説を書くようになったようだが、天童晋助という長州の志士は存在しなくても、当時の動乱期には同じような人物がいてもなんら不思議ではない。
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権力の交代はやはり武力による決着しかないので、物語の背景で進行するのは薩長連合(倒幕の密約)と先延ばしになっていた第二次長州征伐実行。主人公はまるで幻術のような精妙な剣法で窮地を切り抜けていき、合間に買春・情交する。軍隊移動、通信も迅速な蒸気船の出現が日本を変えた。危機感の無い者は時代に取り残される。倒れるはずが無いと見えた幕府が倒れたのも近代軍隊を編制するのに要員を「火消し、博徒から募った」という武士の不甲斐なさだろう。高杉晋作、坂本龍馬など勝海舟の教え子の活躍が目立つ。司馬遼の描く新政府は冴えないが、青年たちの危機感は「国家」のアイデンティティーとなった。
思想とは「大勢から一人しか救命できない時、誰を選ぶか」あるいは「必ず死ぬとわかった時、何を残すか」といった極限状況でしか試されず生まれず、ちょうど『弾圧下、殉教者が宗教を作る』と言われるようなものか。人が感動するのは“死の克服”。日本に限らず先進国の少子化は社会より個人の幸福追求の結果でしょうが、原発廃棄物処理先送りなど世代エゴイズムもありそう。
高杉晋作、桂小五郎、吉田松陰、伊藤俊輔、井上聞多、中村半次郎、中岡慎太郎、坂本龍馬、西郷隆盛、大久保利通、ぐらいの十人に(奈良本辰也の解説にあるように)無念(非名誉)の刑死を受けた赤根武人を対比しているのではないでしょうか。彼は農民出で国事に貢献するため近代軍隊・奇兵隊の隊長までなったですが藩論が俗論から倒幕に転換したため「国主を救おうと」新撰組に近づいたことが《裏切り》とされました。彼が無私の動機、無比の働きだったことは疑いなく、最期の悲運は不運だっただけなのか志士として名を残す何かが無かったのか?
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高杉晋作が長州の仇敵とした幕臣・小栗上野介(外国奉行)の暗殺を天堂晋助に指令した上巻に引き続き、波乱の殺陣が展開されていきます。高杉晋作との不和で長州から脱走した赤根武人(騎兵隊総督)は新選組と和合、池田屋騒動から長州の京都での暴挙(禁門の変)に端を発した幕府の長州征伐で、長州の命運が尽きるかという矢先の薩長同盟の出現、時代の大きなうねりに翻弄される人物像を浮き彫りにした、斬りまくり歴史小説でありました。