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みんなのレビュー4件

みんなの評価4.6

評価内訳

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4 件中 1 件~ 4 件を表示

紙の本

88年刊行の本だったなんて、この書に出逢えなかったのは20年損した気分

2009/02/28 18:48

8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る


 商用で初対面の人と英語で会話する際、遠慮や謙遜といった微妙なニュアンスをきちんと表現できているのか、ずっと心許ない思いをしてきました。
 これは様々な英語表現の含意を豊富な例文とともに詳しく解説した書です。そしてこの本を読むと、私の英語は相手にとってかなり不躾で必要以上にきつく聞こえる場合があることが判明し、赤面せざるをえませんでした。

 例えば、
 「それを貸してくれますか?」というつもりで「Could you lend it to me?」というのは、<あなたは私の利益になるようそれを貸して私に仕える義務がある>という含みがあるとか。
 こういう場合は相手の行為に言及した「lend」という動詞を使うのではなく、自分の行為に言及して「Could I borrow it?」というべきだというのです。確かにそういえば、ハリウッド映画やアメリカのテレビドラマでは大人同士の会話では「Could I borrow it?」という表現のほうが圧倒的に多い気がします。

 他にも
 I’m leaving at 8.30 on Saturday morning. と
 I’m going to leave at 8.30 on Saturday morning.
 という二つの表現についても初めてその差異が分かりました。中学の授業ではこの二つはどちらも未来を表す表現だとしか習いませんでしたが、前者は既に切符を買うなど手配済みの予定であるのに対して、後者は自分だけで既に決めて自分だけが知っている「意図」であって手はずが整っているわけではないというのです。
 ちなみにI’ll leave at 8.30 on Saturday morning.となると、その場で決めたばかりの未来で、もちろん切符など買っていない状況だとか。

 中学校の英語の先生はぜひこの本を読んで、授業に活かしてもらいたいものです。

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紙の本

英語の学びになるだけでなく、会話そのもののおもしろさや、英語人の考え方の根底にあるものを教えてくれる1冊

2009/10/01 01:11

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:wildcat - この投稿者のレビュー一覧を見る

yukkiebeerさんの書評をきっかけに購入した1冊。

本書の共著者達の思いは、

英語においても、日本語においても、
コミュニケーションの目的は、「人間関係を良好に保つこと」、
「「和」を求めること」であるのに、
両者の文化の違いから誤解がある、

その不本意な誤解の多くは、「何を丁寧と考えるか」を知ることで、
避けることができるということである。

  「和」とは具体的に何であるのかを詳細に見てゆくと、
  英語文化と日本語文化ではいくつかのいちじるしい違いが見られる。

  人を丁寧に遇したいという動機そのものは同じでも、
  何を丁寧と考えるかは同じではない。

  日本語文化で丁寧と考えられることが
  英語文化でも丁寧と考えられるとは限らない。

  日本文化での丁寧を直接的に英語に翻訳すると、
  それが英語では無礼にあたることもある。

本書のタイトルは、日本語では、『英語のソーシャルスキル』であるが、
英語のタイトルの『Politeness System in English and Japanese』の方が内容をそのまま表している。

yukkiebeerさんの書評では、特認印象的な2つの例が紹介されているが、
全体の構成は次のようになっている。

Part1 Meeting People

1 はじめまして、どうぞよろしく
2 紹介に続いて
3 パーティー
4 好みを言う
5 尋ねる

Part2 Interacting with People

6 将来のことについて言う
7 人に何かやってもらう
8 「貸してくれる?」と“Could I borrow it?”
9 わたしでよかったら、お手伝いしますが
10 アドバイス
11 誘う/招待する
12 相談して決める
13 約束したことを変えてもらう

大きな章タイトルだけを見ると、
とりたてて特徴のない英会話本に見えてしまうかもしれない。

だが、掘り下げて読んでいくと、なぜその表現が選ばれるのか、
考え方の根っこの部分が見えてくる記述で、
納得しながら読み進めることができる。

子どもの頃から英語を耳でどんどん聴ける環境にあれば、
何が丁寧とか何が失礼とか、体感覚のようなもので覚えていくのだろうが、

「英語学習者」はやはり、そういったところを感覚ではなく、
理屈で学んで理解していく必要があるのだ。

もちろん、「理屈を学んだ」だけでは身につかず、
自然に使いこなせるようになるまで練習は必要だろうが。

「会話の進行に積極的に貢献する」など、
「英会話」以前の、「普通の会話」のおもしろさも
書かれているようなところも興味深かった。

  お互いにインタビューをしているわけではないから、
  質問するということは、相手についての情報を探り出すことを
  唯一の目的としているのではなく、
  相手との会話を続けようというのが、より大きな目的である。

  そして会話は双方が協力して発展させるものであるから、
  質問されたほうも、その質問を文字通りに受け取って答えるだけでは、
  十分にこのゲームに参加しているとはいえない。

といった展開で会話文が紹介されていると、なにやら、わくわくする。

会話は、なかなかスリリングなゲームなのかも?

表現には強弱があり、相手の答えによって、
選ぶ表現の強さが変わっていくというのもおもしろい。

例えば、相手の好みを聞いた質問で、
相手がそれをまぁまぁ好きと答えるか大好きと答えるかで、
質問者の選ぶ言葉も変わってくる。

言葉に強弱があるため、形容詞に対して、
使える副詞も決まっているほどなのだ。(知らなかった!)

ある会話の一部を持ってきて、イコールで結び、
カッコを埋めるなんて意味がなくて、
そのときの、その表現は、言い換え不可能なんだと思った。

どの表現を選ぶかで、言外にあるとみなされるものの、
印象が変わってしまうのだ。

「何を丁寧と考えるか」ということは、
英語人の根底にある考え方を見つめることでもある。

それは、
「人は誰でも自分の子とは自分でできる存在で、また、自由意志をもっている」、
「人と人は対等な関係にある」という考え方である。

だから、「相手の気持ちを確かめないでしてあげるのは
相手の自主性と自由意志を無視した行為と解釈される」し、

「自分を低める姿勢は相手を低めるのと同じくらい
相手にとって居心地の悪いこと」となる。

「自分ひとりで決めてしまうのは独断的」であるし、

「相手に決定権を与えるのは自己卑下の態度と見られる」。

「同等の責任と決定権をもち、対等に決定に参加する」。

「相手の迷惑にならない限りは謝らない」。

「相手の領域にいるとき、かつ/または、相手に迷惑をかける恐れがあるときは、
相手に決定を委ねる態度を示す、許可を求める表現を使う」。

などなど・・・。

各章のまとめの部分にある考え方を前提に、すべての表現が選ばれている。

こうやって、英語人の考え方の根底にあるものを眺めていると、
やはり私の中では介助関係が浮かび上がってくる。

日本の上下関係は固定的なのである。

オフィシャルで上の立場の人はプライベートでも上の人である。

日本は親は永遠に親だし、子は永遠に子である。

対して、英語人の上下関係は、オフィシャルとプライベート、
あるいは状況によって変わる。

そんな関係の捉え方が介助関係にも影響しているように思う。

世話をする者とされる者の関係が
固定化しやすいのが日本のように思われる。

一度何かをやってもらったら
お返ししない限りは対等になれないとみなすと、
助けてもらうばかりになる立場(これも表面的な見方だが。)は、
ずっと相手に決定権を与えっぱなしになってしまう。

だが、基本的に対等だという軸があれば、
介助される側には自己決定権があるのだということが根底にあれば、
介助関係ももっとしなやかになるのではないか。

本書は、英語の学びになるだけでなく、会話そのもののおもしろさや、
英語人の考え方の根底にあるものを教えてくれる。

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2009/01/05 17:12

投稿元:ブクログ

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2014/11/13 13:31

投稿元:ブクログ

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