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巷にあふれているあまりに非現実的な速読法とは違い、科学的な実験や理論を交えて語られているので、説得力があります。
速読と言っても、著者は「1分間で2500文字程度が限界」と言っている点で、1万文字とか3万文字とか言っている速読よりは逆に説得力があります。
文中にちょくちょく速読訓練のための材料が載っていますので、これをやってみながら読み進めると、この本の説得力がさらに増すように思います。
しばらくは、この本のことを意識して日々読書をしようかと思えるという点で、この本の評価は高いです。
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2011 10/25読了。筑波大学図書館情報学図書館で借りた。
某勉強会用にかりてみた本。以前に読んだ「超速読法」の共著者の1人の本で、書いてある内容も基本的には同じ方向性。
ただし「科学」とタイトルにあるとおり、こちらは自身や他者も含む多くの研究成果に基づいた議論が行われているので、より説得力がある。トレーニング法等は同一。
以下、メモ。
・理解度は読書速度が上がっても落ちない(逆に言えば上がらない)
・読書の実態:目的によって読書速度は変化
・スキャニング・・・走査
・スキミング・・・斜め読み
・読書速度は材料によっても変化:
・内容
⇔・あまり触れられていないがレイアウト・媒体は?
・読書速度を上げるには?
・逐字読み/逐語読みをしない
・音読/唇読をしない
・なぞり読み/首を動かすことをしない
・集中する/心構え?
・読書時の眼球運動
・停留時間と移動時間:
・停留時間+運動時間=読書時間
・停留時間>>>運動時間
・最速で1停留あたり停留163ms、運動33ms=200ms
・英語なら1200words / min
・それ以上の速さは眼球運動上の速度では解決できない
・逆行運動
・速い人ほど少ない(当然だが)
・行間運動
・40~60ms、1行が長いほど時間がかかる
・眼球運動上の速度を上げるには?
・停留を減らす・停留時間を短くする
・1回で把握できる字数を増やす
・逆行を減らす
・行間運動をスムーズに(行を見失わないように)
・さらに速度を上げるには?
・1停留で1行読む
・1停留で数行読む
・行間運動をしない(1行おきに、上から読む⇒下から読む)
⇒・最後の点は実証研究もある。当初は速度が落ちたが慣れるとアップ
・眼球運動の改善による速読では2,000-2,500字/minが限界!
・それ以上はスキミング(パラグラフリーディング)等の別のテクニック(必要なところのみ読み他は飛ばすこと)が必要
・日常的な訓練方法の紹介等
⇒・記録しながら読む
⇒・乱読する
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大分古い本だけどまともな速読の本。どこまで速読できるかを科学的に検証している。
1分間に2000字から2500字くらいが最高の速度ということがわかっている。
1分間に5000字とか1万字読むというのは不可能。読み飛ばしや抜かし読みをしない限り、そのようなことはあり得ない。ということです。
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【評価★理由】
・文章が読みやすい。
・本の読み方のコツが書かれている。
・データの裏付けがあることを提示している。
・データに基づいた訓練がこの1冊でできる。
【コメント】
友人の紹介で読んだ本です。
速読法に関して知りたければ、
この1冊でもかなり研究データが手に入るのではないでしょうか。
1冊あたりの読書にかかる絶対時間を理論的に狭め、
速さを追求したい人には面白い本かもしれません。
1分間に300〜500文字しか読めなかった人でも、
訓練により2000〜2500文字読めるようになることも夢ではないでしょう。
この本を使えば、実際に自分がどれくらいの速さで文字数を認識できるのか気軽に試すこともできます。
本の趣旨からはズレてしまうかもしれませんが、速度自体より、
文章を読む時間を短縮するためのコツが知りたかったので、
その部分を参考にさせていただきました。
冒頭の部分で、
本を読む目的が読む時間に影響するという点が取り上げられていました。
・本の中の一部の情報を得たい
→目次・索引を用いる。
・全体をおおざっぱな把握をしたい
→見出しを拾い読みする。
・内容をおおざっぱに把握したい
→飛ばし読みをして、要点と結論をチェックする。
必要に応じて細部を読む。
・楽しむための読書、批判するための読書をしたい
→好きなようにゆっくり読む。
・専門書を読みたい、記憶したい
→さらにゆっくり読む。
傾向として、自分の専門分野に対する読書は早く読むことができるようですが、
専門外についてだと読書速度が落ちるようです。
また、正規の読書では速度に限界があるとして、速読術にも触れています。
正規の読書では一分間に2000〜2500文字が限界であるとしています。
しかし、これを超えるためには読まない力を磨く必要がありそうです。
そこで出てくる考え方がスキミングなどの飛ばし読みです。
本田宗一郎の言葉が取り上げられていたので紹介します。
ある一冊の本に対して、「私の知らなかったことは一頁しかなかった。」
つまり、この点から考えれば、
この一頁を読むだけで本を一冊読んだことになります。
本人の知識量が読書に影響する良い例でしょう。
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☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆http://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BN02370822
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3.5
速読の科学的な検証や方法論。飛ばし読み、斜め読み、段落毎に最初の文だけ読むなど以外の速読法は、眼球運動から分速2500が限界らしい。著者も含めた色々な実験データを載せながら解析していてなかなか面白い。
小説にも使える全文読みの速読は、日頃から訓練が大事。理解しながら出来るだけ早く読む、時間を計り分速を出す、多読と書評、固まりで意味を捉える、眼球の停留を一行一回を目指す、あたりがポイントのよう。
特に段落読みは立花隆も同じ話をしていて面白かった。
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1988年刊行。あのブルーバックスというレーベルから出された「速読」の本。もちろん、速読法を開陳した書であるが、内容は現代で言われているのとさほどの違いはない。つまり、昔も今も、速読と言えば、そんなに変わり映えのしない内容なのだ。
こう考えると、昨今、大量に販売される同種の書籍でも、内容が大きく違うということは想定する要はなく、せいぜい数冊揃えれば十分だ、新しい書に何冊も何冊も飛びついたとしても、それは時間的には効率が悪い。こんなことを証していると言えようか。