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紙の本
絵でつづるミシシッピ紀行
2016/08/28 20:10
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:こゆき - この投稿者のレビュー一覧を見る
黒井健さんというと絵本作家のイメージでしたが、この本はいうなれば紀行絵?
ミシシッピ川を、カナダ国境近くから下流に二人乗りカヌーで下って行った旅を思い出して絵にされたという本です。
テニスクラブで知り合ったミズーリ州生まれのティムさんが黒井さんを誘って実現した旅だそうですが、二人でカヌーを漕ぎ、夜はキャンプ、カヌーでいけないところはカヌーを担いで行くといった、ワイルドな旅だったようです。ところどころに挟まれたティムさんの文章で、冒険の様子が記されています。
ミシシッピといえば、トム・ソーヤーの冒険、ハックルベリ・フィンの冒険でしょう、と思ったらやっぱりティムさんもハックルベリ~を読んでこの冒険を胸に描いていたらしく、親近感の持てる旅です。
絵は、画集というには少ないかもしれません。横長に大きい本いっぱいに描かれた壮大なミシシッピ川。最初は細い流れや美しい自然が描かれますが、だんだんと沿岸の町、広大な流れ、都会が描かれてゆきます。
自然ばかりではなく、町で出会った人、町の様子が多く描かれているので自分もミシシッピを下りながら沿岸の町を訪ね、旅をしているような気持ちになります。
見開きで描かれた夜明けの光景、夕暮れの川面、朝もやのかかった街並みなど、まるで日本画のような雰囲気です。
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