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赤毛のアンシリーズは子供の頃アンが結婚するくらいまでは読みましたが、最終巻のこれを読んだのはそれからかなり経ってでした。
これは末っ子のリラが主人公になってます。んでもって、ろまんちっく主体だった赤毛のアンシリーズが、第一次世界大戦によって一気に現実味を帯びてきて読みやすくなっております。
忠犬ハチ公みたいのも出てきますよ?
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アンの末娘のリラが主人公の物語です。家族や周りの大人にかわいがられて育ったリラはちょっぴり我が儘でした。しかし15歳の誕生日を迎えてから環境ががらりとかわります。第一次世界大戦により、リラの幸せな生活も壊れていくのです。悲しみの中、次々と最愛の人を戦場に送り出すアンとリラとスーザン。その中でリラは聡明に生き抜き、人生の苦しみと本当の喜びを知っていきます。どこまでも楽観的なスーザンや忠犬マンディの行動には何度も涙し、励まされました。
リラのロマンスも織り交ぜられた素晴らしい作品です。
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赤毛のアンのシリーズはどれも好きなのですが、代表して最初と最後を。
アンの家族は、理想です。
戦争という悲痛な出来事により、全てが輝いては終われないですが、溢れんばかりの希望はあります。
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アンの子供たちがもう大人になっていた。この本のメインは題名の通り末っ子のリラ。上の5人に比べると勉強があんまり好きじゃなくて自由で、人間味が溢れる子。リラの気持ちを通してグレン村でのできごと、カナダでのできごと、世界でのできごとを見てみると、いろんなものが胸に突き刺さる感じがした。リラは人を深く愛するから、すごく優しい気持ちを知っている。でもその反面、すごく寂しい思いをしたりもする。リラが寂しさを乗り越えて前向きになるところは、素直に魅かれた。なんて強いんだろうと思った。戦争系の話は苦手だけど、読んでよかったと思った。アンシリーズはこれで終わりだけど、まだまだ続きが読みたいって思った。モンゴメリすごい。
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≪内容覚書≫
戦争の暗く重い時代を生きるアンのこどもたち。
話の中心はアンの末娘リラ。
末っ子らしく、気が強く多少わがままに育ったリラだったが、
義務を知り、愛を知り、大人の女性へと成長していく。
≪感想≫
明るく楽しい今までのシリーズとは、少し違う一冊。
戦争の影響を大きく感じる。
それでも悲喜交々であるのが人生。
リラの成長していく姿は、アンが成長していく姿以上に、ひきつけられる。
物語では描かれることはなかったが、その後の彼らの幸せを願いたくなる。
おもしろいのは自分の年齢とともにお気に入りの一冊がかわっていくところ。
アンとともに成長していく自分を感じられるすてきなシリーズ。
長い時間をかけて何度も繰り返し楽しんでもらいたい作品。
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赤毛のアンシリーズ。アンの末娘リラはアンと違って、容姿端麗、勉学は二の次。これといってやりたいことはないけれど、パーティーは楽しみ!というお嬢さん。父親のギルバートには「野辺の百合」と心配されている。しかしそんな彼女は、母アンよりもずっとハードな青春を送る事になる。
大戦勃発。家族や初恋の人は戦争に行き、自分には孤児の世話という大きな試練が与えられる。やったことのないこと、やりたくないことを何とかこなさなければいけないのに、楽しい集まりはない、お洒落なドレスも買えない。繊細な兄に対する風当たりなど、周囲は深刻だけれども、そこから彼女の明るさ、賢さ、芯の強さが生まれてくる。それが説教くさくない(終盤近く、映画館のシーンは思わず微笑んでしまう)。
ラスト、予想通りのハッピーエンドが待っているが、ここは幸せな予定調和に浸った方がこのシリーズらしくて良い。
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古い翻訳だけれども、自分は村岡花子訳でなければ「アンの娘リラ」を読めない。
これほど翻訳者を意識して外国文学読むことはまずないだろう。村岡訳は「リラの時代」を訳しとっているのだと思う。
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原題を直訳すれば「炉辺荘のリラ」。「赤毛のアン」の末娘リラの物語だけれど、彼女の青春が母親の青春と違うのは、リラの日常を戦争が覆い尽くしたということです。1914年6月、ヨーロッパの片隅で起きた暗殺事件を契機に戦火は瞬く間に欧州を席巻し、その波はカナダの片田舎にまで押し寄せます。男たちが次々に戦場へと向かう中、ごく普通の、少し見栄っ張りで頑固な少女にすぎなかったリラが、さまざまな人々との出会いや別れを経験しながら、1人の女性として成長していく姿を描く銃後の物語。
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アン達の生活が戦争によって大きく変わってしまいました。ウォルターがせつなくて、マンディやブルースといった純粋な心からくる愛情の数々に暗い背景の作品なのに、心が温まりました。
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アンや子供たちが第一次世界大戦の中、どう生きたか。カナダは戦争に行くのが強制ではなくて、息子三人が戦争に行かなかった家庭も言及されている。みんな悩んだんだろうな。
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戦争に進んで行く中、家族が戦場へ自ら向かう事で、女性陣や年配者が日々怯えながら日常を生きていかなければならず、いつ終わるかわからない苦痛がほぼ一冊分記されています。正直戦争が始まって、みんなが戦地に行くとなったとき、ほぼ死んでしまうだろうと考えていたので、登場人物たちの死亡者が最小限で驚き、でも覚悟して読んでいたので少しほっとしました。しかしそれ以外は多くの犠牲を払っているので複雑ですし、リラにとっては最大級の打撃だったことでしょう。マンデイのシーンが痛々しく、先生もリラもアンもスーザンもそれぞれ強いと思いますが、4年はいつまでも終わらない日々だったろうと感じました。改めて戦争になると、行く人だけでなく行かない人たちもすべてが辛く苦しく、何一ついいことのない無駄なことであり、たとえそれによって何か未来につながるものが開発されたとしても、今辛い思いをするくらいならちょっとくらい進歩が遅れたとしても絶対に戦が起きない未来を選択したいです。最後は涙腺に来るので外では読めないです。
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戦争に翻弄されたアン一家。
我儘で自分のことしか見えなかたリラが、多くの苦しみをくぐり抜け、精神的にも成長していく。
軽薄ですらあったリラの変わりようは目覚ましく、そこからも戦争の苦しさを感じる。
変わらずにはいられないのだ。
第一次世界大戦のことはあまり詳しくは知らないが、その戦況に対して一喜一憂する様は、リアルに感じられた。
そして、戦争に行く若者たちの気持ちも感じられた。
戦争は悲惨で、起こしてはならない。
それでも、自分の大切な人たちや故郷を守るために、命をかけなくてはならない時もあるのだ。
初期は、なんだか軽率に義勇兵に志願しているようにも見えて、熱に浮かされる恐ろしさのようなものも感じた。
最後付近は泣かずにはおれなかった。
2004.6.9
戦争に大切な人を送り出したアンやリラの気持ちが伝わってきた。犬のマンディも忠実で、愛情深い。ジェムが帰ってきてよかった。戦争はやはり嫌だ。待つ人間も殺しあう人間もつらいし痛い。世界中の人が戦争を嫌えばいいのにと思う。戦争好きも世の中にはいるみたいだ。浅ましいことだ。しかし、リラはこの戦争によって素晴らしい女性に育った。何の苦労も知らない娘が、精神的にも成長した。失ったものは大きく、取り返しがつかない。たとえ何が得られるとしても、私は今ある全てを捨てて戦えるだろうか?恐ろしいことだと思う。
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悲惨な世の中のお話のはずなのに、時々起こる事件に心温まるものがあった。
グレン村のみんなの強さに、私も励まされる。
「スーザン求婚される」の章では大笑いしてしまった。この巻で、またさらにスーザンのことが好きになった。ほんと大好きだ♡