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紙の本
創元推理文庫版のほうが読みやすいですよ
2007/11/09 21:01
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ピエロ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ある男に手紙を届けてくれるよう頼まれた主人公のジョー。この手紙を託した男が有名な殺し屋ヴェダーだったことから一騒動が持ちあがる。何しろこのヴェダー、顔を一目でも見た人間は必ず殺してしまうので、人相・体格などすべてが謎のまま。警察のほかにヴェダーに恨みを持つギャング団二組にまで跡をつけ回されるジョー。だが、ジョーも一旗上げようと野心を持っていた。尾行者をまいて、独自の行動をとりはじめる。
中編なのだが、スピレーンの持ち味である暴力と性は健在。さらに謎の殺し屋ヴェダーの正体への興味で物語が進んでいく。ただ、この正体はそれほど意外でもなく、もう一ひねりほしかった。
この表題作の中編よりも、いっしょに収められた短編「垣の向うの女」のほうが自分の好みにあっていた。恋人を寝取られた男の復讐の話しなのだが、この復讐の方法が、拳銃片手に殴り込み、のような暴力的な方法でなく、一風変わった手段で復讐を成し遂げる。暴力も性もなく、スピレーンらしくないといえばらしくないのですが、よくできた短編です。
ちなみに本書収録の2作は、創元推理文庫で2冊出ている「スピレーン傑作集」に、それぞれ「狙われた男」、「高嶺の花」という邦題で載っています。創元推理文庫版のほうが、値段も安いだろうし、簡単に手に入る上に、訳文も読みやすい。知らないで買ったのは失敗とまでは言わないけど、ちょっと悔しい。こういう、同じ作品で邦題が違う、っていうのに困らせられたことありませんか?
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