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紙の本
60’sサイケのバイブル
2002/07/10 07:40
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投稿者:ひろぐう - この投稿者のレビュー一覧を見る
はっきり言って、いま万人が読んで面白いような本ではないと思います。でも、シスコサイケ、アシッドテスト、マジックバス、プランクスターズ、ヘイトアシュベリー、グレートフルデッド…これらの言葉にピンときた人には基本中の基本のバイブルのような本だと思います。『カッコーの巣の上で』の作者ケン・キージー(ケーシー)と、そのグループのメリー・プランクスターズたちが繰り広げたLSDによるドラッグ体験と冒険を、実名・実話で綴ったドキュメンタリーノベルです。「酋長」キージーのカリスマ的なキャラは『カッコー〜』のマクマーフィーと重なり、いわゆるペテン師的な印象があるのは面白いと思います。そういう意味で、先に『カッコー〜』を読んでおくと、より楽しめるかもしれません。
個人的には、LSD(ドラッグ)によってこれまで閉ざされていた「真理」を垣間見ることができるという話には懐疑的です。知覚をつかさどる脳が物質である以上、時間と空間という認識の枠から外れることはできないわけで、ドラッグによって「知覚の扉」が開かれたように感じるのは、視覚・聴覚などの五感がバラバラになって、これまでとは異なる働きをしただけの、単なる「錯覚」ではないかと思ったりします。この本を読むと、60年代のいわゆるドラッグカルチャーというのは、キージーのようなリーダーたちによって振りまわされた、壮大な「ままごと遊び」のようなものではなかったかという気がします。祭の後の寂しさのようなものを感じさせるラストが印象的でした。
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