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岩波物語 私の戦後史

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安値で売られる古本だけのことはある

2007/05/22 10:12

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

奥武則著『論壇の戦後史 』を読んだ勢いで読んだわけだが、まあ、退屈極まりない書物だった。巻末のタイトルを「私の戦後史」とすべきだったかもしれないとの打ち明け話が出ているが、その通りだろう。本書は、ただただ日記を頼りにだらだらと戦後の15年岩波書店に勤務した著者の思い出がつづられているだけで、非常に単調で退屈な内容だ。旧制府立一中(現日比谷高校)で丸山真男と同期だった塙氏は丸山氏と同時に旧制一高に進学するも、東大法学部をあっけなくすべる。よほど勉強していなかったのだろう。旧制一高から東大法学部に進学した私の叔父は「東大受験は英語くらいしか科目が無く、ほとんど誰もが進学出来た」と話していたが、この人は2浪もして、しかも法学部ならぬ文学部に進学している。そして動員されて三井精機に勤務するも空襲で焼け出され、ぷらぷらしているうちに、日本共産党員伊藤律の口利きで岩波書店に勤務することがきまる。本書で読むほどの価値があるところはかろうじてこのあたりの部分で、著者は志賀直哉に「帝国大学を出て、どうして出版社の丁稚(従業員ではなく丁稚というところが面白い)なんかになったんだい」とバカにされている。当時の作家が出版社という職業をどのように見ていたかがうかがわれるやりとりである。そして安倍能成は、岩波書店の吉野源三郎について「彼らは札付きのアカだったから、(岩波書店以外)ほかにいくところがなかったんじゃないか」と、やはりかなり見下した評価をしている。面白いのはここまでで、あとは他人にはどうでもいい個人の日記の公開が延々と続く。こんなものをよまされる読者はたまったものではない。岩波書店にまつわる「物語」としては山本夏彦著『私の岩波物語』のほうが、はるかにコンパクトにして、要領を得ているといわざるをえない。今、岩波書店は経営が危機だと言う。山本夏彦は「人間何を売ってもいいが正義だけは売ってはならない」という聖書の言葉を引きながら、岩波の経営が傾いたのは「正義は我が頭上にあり」と思い上がり、謙虚さをかなぐり捨てて雑誌「世界」を舞台に大論陣を張った吉野源三郎の経営方針にあったと喝破している。岩波の全盛期は60年安保までで、それ以降、岩波は時代から急速に見放されていく。何より書店の利益を1割もけずったあげく、完全買取制にして返本を認めない高飛車な商法では、本が出すぎる今の時代、誰にも相手にされなくなるのは当たり前である。いま、岩波新書や岩波文庫をそろえた本屋はまれになった。一切岩波の本は置かない本屋も現れている。岩波に残された時代は、もうあまりないように思える。

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