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読みやすかった。
人間の醜いところを曝け出すけれど、けして現実離れしていないところがやはりすごい。
教科書で大事な部分だけ先に読んだせいか、読後の感想は、
「奥さん、かわいい」
というよくわからないものになってしまった((苦笑。
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言わずと知れた夏目漱石の名作。「精神的に向上心のないものは、ばかだ。」僕の心の中の名言集に新たに加わった言葉です。
ページ数は少ないが非常に読みごたえがあった。中学生のころに初めて読んだ時は「先生が結婚のために親友を裏切り自殺に追い込んだんや」などとふざけた感想を抱いていたのだが今回読んで全く異なる感想を得た。この小説は単に先生の過去のみにスポットをあてたものではない。3章からなっているがどの章もまさに人の「こころ」に焦点を当てた作品だと思った。これを読み終えてなぜ題が「こころ」なのかちょっと理解できた気がした。
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「私」と「私」が師と仰ぐ「先生」の交流の話。
人がまじめであるとはどういうことか、まじめであるからこそもつ悩みについて書かれている。
そういった悩みはまじめである人にしか告白できない。
他人と本質的なところで心を通わせることができるのはまじめである人間だけである。
明治・大正の境目あたりの話であるが、現代を生きる人間にも当てはまる。
むしろ人間関係が希薄になったといわれる平成の今こそまじめであることが必要とされているのではないかと思う。
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日本を代表する文豪の代表作で、人のエゴイズムにせまる良作。ただし外国にはあまり知られていないらしい。
初めて読んだのは高校在学中のときだが、その衝撃はすさまじかった。
いま読み返すと、ああなるほどと思うことがいくつもあり、この作品の深さを改めて認識させられる。
この作品が書かれた大正から現在まで90年も時が流れているにもかかわらず、人の考え方は変わらないものだとしみじみ思ったり思わなかったり。
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しかし……しかし君、恋は罪悪ですよ。解っていますか。
私は死ぬ前にたった一人で好いから、他を信用して死にたいと思っている。あなたはそのたった一人になれますか。なってくれますか。
ただあなただけに、私の過去を物語りたいのです。あなたは真面目だから。あなたは真面目に人生そのものから生きた教訓を得たいといったから。
精神的に向上心がないものは馬鹿だ。
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高校生なら教師や大人に1度は読めと薦められる名作。
僕は中学3年の時に読んだんですが、古い喋り口調や単語1つ1つが面白くて、不思議で、たまりませんでした。
でもまだまだ完全に理解できてないかんじ。
なのでまた読む。でも飽きない。
何度も何度も読ませ、何度も何度も“魅せる”。
【名作】と称するに相応しい秀逸な文章力には舌を巻きます。
日本人として、1度でいいから読んで欲しい本です。
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文章の感じが好きでした。
細かな感情の変化が面白かったです。
が、イマイチ私には理解できない点が色々ありました。難しかったです。
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くらいよねー。あと私は先生のこと好きすぎるよね。どうしてそんなに先生のことが好きな私を描いたのか夏目さんにお聞きしたいところです
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高校の時に「それから」「我輩は猫である」を読んで、二度と夏目漱石に触れることはないだろうと思っていたが、
2008文庫フェアで表紙の先生がかっこよくて手にとってみた。
意外に面白くて驚いた。
10年たてば感じ方もずいぶん変わるんだなぁ。
人生も恋愛もなかなか上手くいかないって体験してきたからかな。
そのうち「それから」も読んでみよう。
ただ、どうしても働かない男性には苛立ってしょうがないのは10年たっても変わらなかったみたい。
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【私は死ぬ前にたった一人で好いから、他を信じて死にたいと思っている。あなたはそのたった一人になれますか。なってくれますか。あなたははらの底から真面目ですか】
半年間の現国の授業を費やし終わった記念
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引き込まれるように夢中になって読んだ作品。
文章も口語体かつ現代に近い文体なので、約1世紀前の作品に思えません。
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初めてまともに読んだ夏目漱石の本。通学時の電車で大変お世話になりました。
近寄りがたいイメージが強かったけど、読んでみると意外や意外。とても読みやすく、すーっとその世界観に惹き込まれます。また心の描写が緻密でとても上手い。何でこんな表現が出来るんだろうと思うほど。
先生が主人公に宛てた遺書は、読んでて胸がざわざわ、チクチクしてきます。自分の心の中にもこういうのがあるだろう?、と見せつけられてるような気もしました。
時代とかそういったことを関係なしに 読み継がれているということに納得させられた1冊。
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有名古典文学を読みたくなり、手にとった1冊です。
文学の世界で名前を残しているのも、なんとなくわかります。
これだけ人間の内面を表現している小説は、今まで読んだことがありません。
「私」「先生」「K」のような心理は、程度の差はあるにしても僕も抱いたことがあります。
人間関係を築くと、このような心の読み合いは必ず発生しますし。
「私」と「先生」の関係が興味深いです。
解説では、2人の関係を『精神的親族』と呼んでいて、とても納得できました。
また数年後に読み返したいです。
読む時の年齢や、自分自身がその時に置かれている環境によって感じることが変わる小説だと思います。
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確かに幾世代にもわたって読み続けられる訳がわかるような気がした。
もう一度、日を空けてから読んで自分が今回とは違った感じで読めるか確かめてみたい。
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漱石先生の入門だと皆は思うね。 後期三部作のはじめです。 優しく進んで、とても読みやすくて感心です。 特にその「上」の描写は神秘で面白かった。 素晴らしい言葉と喩えがいくらも出てきた。が、最後まで通し、一寸不平な心持になってしまった。 それはセンセイの考えだ。 センセイは妻のために苦しんでいた。 細君を罪と苦痛の闇に落とさないように、自分過去の過ちをどんなに辛くても決して晴らさないわけです。 けど返りにその選んだ道は妻をもっとも深い苦痛や悲しい闇に陥らせることになりがちだとおもう。 それでその取り返しの付かない選択自体の意味が崩れる。 無駄でならない。 その点に私の考えが理性すぎるかもしれません。