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3部構成(オール読物昭和62年1.5.6)
掲載分をそのまま残したものであろう。
1
生前の三島との交流が語られている。現在、三島が生きていれば87歳である。米寿だ。生の記録を最早、書物として残っているものしかなくなってきている。生前の姿を知る生き証人も少ないだろう。三島のイメージ才能あふれる華やかさ、日本美、また、社会的に流行する話題には敏感、才能あふれる新人には助力、勉強する時間は、どうやって作っていたのだろう?ノーベル賞候補の噂があり、海外での著作出版にはお金がかかることなどが書いてあった。あとがきにも示されていたが、本書が書かれた時代が、過渡期であった。三島の幼少時代を知る人々が、死んでいくときであり、著者も、生の声を聞いて書くよりも、前研究者の参考文献を基本とすることが多かったようだ。
2
三島誕生以前のことは、明治期の出世没落物語
3
幼少時期、戦中戦後、作者を記憶と三島の記録が交錯する。三島は生活上は裕福であるが、心情では浮き沈みがあるように語られる。作者は実生活で変転流布があったようである。
男色ついて、三島&作者ともに経験はないように書かれている。オチンチンを崇拝すること、男らしさへの憧れなのだろう。しかしこれも一つの「仮面」である。母や女へのあこがれ、求めていることが。深層にあるのではないか。
三島のキーワードを考えた
華族、男色、
詳細な調査(事件見識)
日本の美(歌舞伎)