サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

送料無料 日付更新(2017年7月)

1,000円以上の注文で3%OFFクーポン(0823-29)

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

「死への準備」日記(文春文庫)

「死への準備」日記 みんなのレビュー

文庫

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー6件

みんなの評価4.5

評価内訳

  • 星 5 (2件)
  • 星 4 (2件)
  • 星 3 (0件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
6 件中 1 件~ 6 件を表示

紙の本

ジャーナリストは闘う、死に至るまで

2009/11/20 13:14

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:風紋 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 
 千葉敦子は、1940年上海生まれのジャーナリストである。
 1981年に乳ガンが発病した。再発をきっかけに、1983年末にニューヨークへ転居。朝日新聞などに寄稿するかたわら、世界の女性の動きを日本に伝える月刊誌を刊行した。1987年7月9日逝去。
 本書は、三度目の発病から死の直前までの8か月間、みずからを日々観察したレポートである。

 声の喪失体験からはじまる。
 友人のシャーリーはいう。「あなたみたいに、いうべきものを持っている人が声を失うなんてね。何もいうべきもの持たない人たちが、いくらでも声が出るというのに」
 「こういう励まし方もあるのだ」・・・・と著者はいうが、励まされる一方ではない。さっそく発声訓練の計画をたてるところに、著者の本領が発揮される。
 すでに自分の病について調べられるだけしらべ、お金に糸目をつけず、治療法について複数の医師に相談する。
 セカンド・オピニオンは、1980年代の日本ではめったに行われなかった。ここにも著者の進取の気象がみてとれる。
 闘病のために蛋白5割増し、カロリー2割増しの食事をつくる。さいわい、料理は好きだ。「自分の好みの料理を用意することが、病人の自立心を維持するために極めて大切だ」
 介護にたよらずに自立した生活をつづける。それは多くの友人たちに支えられた「制限つきの自立」だ、と自覚しつつ。

 せまりくる死。
 しかし、宗教に救いをもとめたりはせず、これまでと同様に、現実の日々のなかでどう生きるかに関心をはらう。それは、仕事であり(本の刊行)、友人たちとの談笑であり(おせちパーティ)、絵画や映画であり(クレー展や「ダウン・バイ・ロー」)、バレエの鑑賞である。
 「私の病気は非常に深刻で、涙にくれている場合ではないのだ」
 レアリストと自称するだけのことはある。反骨精神すら顔をのぞかせる。

 病気で苦しい目にあっているが、それは身体の問題であって、精神にまで及ばないし、身体まで及ぶべきものではない、と著者は考える。
 こうしたデカルト的二元論は、誰しも考えてみることはできる。だが、現にこうむる肉体的苦痛の中で実践することは容易ではない。
 ところが、著者は、イラン・コントラ事件に夢中になっては、「知的興奮が肉体的な苦しさを一時ではあれ忘れさせることは確実だ」

 米国の友人たちのいわゆる分析的、弾力的な精神、粘りづよい闘病は、わが国のガン患者の多くとは、かなりちがう。
 ちがう、どころではない。著者から見ると、日本人はちょっとおかしい。
 学生時代の友人が電話をしてくる。彼は何度も訪米しているのに米国人の友人はいない。5年先のことは「サラリーマンだもの」わからない。何をしたいか「考えてもむだだからな」。今週心躍ることは「うーん、別にないね」
 ガン末期の自分のほうがずっと充実した日々を過ごしている、と千葉敦子はいう。

 本書は、死を目前にした生のあり方のひとつを示すだけではなく、日常のくりかえしになずみがちな私たちに反省をしいる。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2005/10/20 13:31

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2007/04/25 23:03

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2010/06/14 15:51

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2012/10/05 13:53

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2014/06/28 10:52

投稿元:ブクログ

レビューを見る

6 件中 1 件~ 6 件を表示