紙の本
多重人格を克服したサリーのお話。
2004/01/19 01:53
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投稿者:かず吉。 - この投稿者のレビュー一覧を見る
はじめて多重人格という言葉を耳にしたのはこの本の著者ダニエル・
キイスが「24人のビリー・ミリガン」という本を出したときだけど、
多重という言葉と人格という言葉は分かるけれど、二つ繋がって多重
人格…。正直に言って「なんじゃそりゃ!?」と思ったのを憶え
ている。
まず、この本を手にとって「分厚いほんだなぁ」と気後れしてしまった。
手に入れてから大分経ってやっと決意して読みはじめたのだけれど、
月並みな言い方だけど、読みはじめたら止まらなくなってしまった。
この本の主人公サリーはまじめで周りのいろいろなものを怖がっている
女性で、急に記憶が途切れてしまうのが悩みの種。それもそのはず、
彼女の中には総勢5人の人格がとっかえひっかえ時間の取り合いをして
いるのだから。踊りと歌がうまい人格、優しくてほがらかな人格、学問
に秀でて芸術に傾倒する人格、怒りを表現する人格、そしてメインのサリー。
サリー以外の人格は他の人格がいる事を知っているけれど、サリーだけ
は、何故記憶がなくなるのかわからない。そんな彼女が精神科医に助けを
求めだんだんと人格を統合していく過程がとても興味深い。
誰でもいろいろな顔を持っているし、人によって使い分けていたり
すると思う。幼児期に遭遇したさまざまな困難を、自分の中に他の
人格を作り上げて切り抜けたサリーと、様々な顔を用途によって使い
わける人々。どこがどう違ってしまったのだろうか。
巻末の解説を書いている栗本薫さんの「私は多重人格である」という
告白にもちょっと驚いた。
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これ・・一気に読んだ記憶が・・
やっぱり 多重人格って・・
気になる存在なのよね・・
なんでだろ・・
子供のころ 違う自分になりたかったからかな・・
いつも死にたい・・て思ってたからかな・・・
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アルジャーノンに花束をより私は個人的にこっちのほうが好みです。多重人格に魅入られた作家ダニエル・キイスと言われたように、その代表作といえるのではないでしょうか。
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随分前に読んだのですが、当時は衝撃的でした。でも実際にそんな患者さんと接してみて架空ではないんだと認識できました
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ニューヨークでウエイトレスとして働く
見かけは平凡な女性 サリー・ポーターの物語。
見かけは平凡なのだが 彼女は実は多重人格者である。
彼女の中には サリーを含めて 5人の別の人格が棲んでいて
別の人格が表に現れている時には サリーは意識を喪失している。
一人 また一人 と 人格が融合され
肉体も魂もすっかり一人の人間となった【五番目のサリー】
本来 意識の統合は 喜ぶべき幸福な事のはずなのに
これから先の未来を 独りで生きていかなければならないサリーに
哀れみと同情の感情が湧くのは何故だろう。
【多重人格】と呼べなくとも 我々の中には 様々な意識が宿っており
その時どきによって 主導権の奪い合いをしながら 際どいところでバランスを保っているのではないだろうか。
【自分】というもの について 改めて考えさせられる一冊だった。
411ページは あっという間だった。
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24人のビリーミリガンの執筆を手懸けたダニエル・キイスの、フィクション小説。解離性同一性障害を扱っています。統合までの一連の流れは、フィクション独特の表現があるので、文学派な方は読みやすいかもしれない。
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多重人格を題材にした、ダニエル・キイスの作品。
ダニエル・キイスは、『アルジャーノンに花束を』を書いていると評判だったために、読んでみた。
英語を読めたらきっともっと深いんだろう(翻訳されてるとちょっと簡略されてる気がする)。
感動、とかそういうのには繋がらなかったけど、話として面白かった。
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コレも多重人格者の話。
ダニエルキイスは精神世界を描くのがホント、凄い!!
スイスイ読んじゃいました。
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単行本が発売された際に読みました。現在は新書版もあるようです。解離性同一性障害を扱っていますが、ビリー・ミリガンのシリーズとは異なり、こちらはフィクション。
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いっとき、雨後のタケノコみたいに流行った「多重人格」モノ。
嫌いじゃないのでたくさん読んだが、そのほとんどを今となっては覚えていない。大概が幼児虐待のオンパレードだったから、いやになってしまったのかもしれない。
自分の中に、自分だけど自分じゃない誰かがいる。そのことの不思議をきちんと読ませてくれたのは、この本だったような気がする。
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多重人格のしくみがわかった。
仕事場で使ってる機械に、彼女たちの名前をつけた。これレビューじゃないな。
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多重人格を題材にした、フィクション小説。
次々に入れ替わる主人公の人格に、先を
読ませない面白さがある。
主人公や他の人格達を主観に置いた
文章表現は、この病気を理解する上では
うってつけ。
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多重人格(解離性同一性障害)の女性のお話。
割と読みやすくておすすめ。
いろいろ読んでていつも思うけど、アメリカでは性的虐待がそんなに多いんかな。
勉強不足なだけかもしれんけどね、
幼児期に受けた性暴力に起因する精神障害が一般的なのはなぜだろう。
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ダニエル・キイス初チャレンジ!多重人格でした。やはり、な。
当時の時代背景はわからないけれど、現在は日本でも多重人格(解離性障害)は流行っています。ひとつの資料として読めると思います。
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多重人格な女性のお話です。
「読んだことない」と思ってたけど、読んでいくうちに「あれ?これ読んだことある」って思い出した。すっかり内容忘れるね~。
『アルジャーノン~~』はね~、私としてはそんなに良いとは思えなかったんだよね。
これも、読後感がよくなる話ではない。
多重人格っていう病気は、なんか傍から見てると嘘っぽく見えるんだけど、本当にある話で信じられるよ。でもなんか未知の世界過ぎて、共感するものが少ない。。。。
一人のある人格が出現してる間、本当の自分の記憶がなくなる。
ってすごい怖いよね~。
この4つの人格を一つ一つ、憑き物落としのように融合させていくところは見事。
で、最後の凶暴な人格を融合させるところが、なんと人間の根源に潜む太古からの人格で。。。
っていうこの理屈・理論が、なんか「?」って感じなのよ。
んん~~~。読んでて、ああそうやってそういう人格が出来てたのか。
と理解は出来るけど、それでそうやって融合されちゃうとこがなんか納得いかない。
これってノンフィクションなのかな~???
こんなに上手く結論を結ぶことが出来るか~~?
って、そこんとこ疑問に思ったわ。
でも、このダニエル・キイスの作品は面白いものがたくさんあるので、いろいろと読んでみたい。