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ジョン・ウェルズのシリーズ第2作。確かに面白いのですが、おじさん記者にはちょっときついアクション満載で、ムリムリって思っちゃいます。新宿鮫を読み、新宿鮫2を読んだときのような感じ。これはミステリというよりアクションだ。
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敏腕記者ウェルズ・シリーズ。四部作で終わりなので、読み始めやすいかも。いぶし銀のハードボイルド小説。
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これはよかった。
孤独で酒飲みの新聞記者、という王道のハードボイルド主人公。
ハードボイルドは文章がよくないとし乗れないし、かといってあまり酔っているフレーズも鼻白む。そのあたりの匙加減がとてもよかった。
アフリカで難民を救う地下組織を運営する謎の女エレノアにとりつかれて、その姿を想像する描写なんて、とてもうまい。
孤独なカウンセラーとの上手く行かない苦い付き合いも大人っぽくていい。事件に巻き込まれて大怪我を負わされる彼女はきのどくだけど。
ただ、話が強引なのと、アクションが多すぎるのはいいとして、その描写がいまいちわかりにくいのが欠点。
だから点数は3.5。でも、続きはよみたくなった。
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記者ウェルズシリーズ第二弾。
ウェルズ、ランシング、マッケイの三人でバーで飲んでいるところから、物語は始まる。
その日のニューヨークは雪で、その雪の表現などもいい。
三人で飲んでいると、そこへ三人の男性がやってくる。ウェクスラー、ホロウェー、そしてコルトといういずれも報道にかかわる人間。その三人は、アフリカはソロウェーという国の独立革命運動を現地で追っていたという仲間でもある。
その中のコルトという記者とウェルズはコルトの泊まっているホテルの部屋で飲み明かすこととなる。
ひどい二日酔いで目が覚めたウェルズは、ドアをノックする音がしているのに気づき起き上がろうとするが、すでに起きていたコルトがドアを開けに行く。
ドアを開けると、ワゴンを押しているボーイが、コルトを短刀で刺し殺してしまう……。
という、前作からがらりとアクションよりに変わったシーンから始まる。その格闘シーンは息を呑むような描写で、うまいなあ、という一言。
コルトは何故殺されたのか、誰に殺されたのか、ということをウェルズは追い始める。
記事はランシングが担当しており、ウェルズが首をつっこんでくることを嫌がる。何故なら、またウェルズが傷ついて――殺されてしまうかもしれないからだ。けれど、ウェルズはコルトが死ぬ前夜に口にした、言葉が忘れられない。
「エレノア、エレノア、おれのエレノア」
熱にうかされたように、コルトはそう言って、それが彼の最後の言葉となった。
エレノアとは誰だ、という単純な興味から、彼女が事件の中心にいるのではという記者の勘から、ウェルズは彼女のことも調べ始める。ウェルズが調べていくうちにわかるエレノアという女性の姿。見たこともないのに、ウェルズもそのうちにエレノアにとりつかれていく。それほど魅力的な女性なのだということが、実にうまく描かれている。
ソロウェーというアフリカの国(もちろん架空)の革命戦争が絡んだ、けれど本質は人間の浅ましい心が引き起こした数々の裏切りが、コルトを殺したのだということがわかる。
90年代(恐らく執筆時期は80年代後半だろう)というと、東西冷戦真っ只中、アフリカや中南米ではあっちこっちで革命運動と内紛が起こっていた時代だ。その時代を反映している小説。若い方はこういうのを読んで、当時のことを知ってみるっていうのもいいのかも?
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新聞記者が事件の謎に迫るハードボイルド小説、『暗闇の終わり』。
https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4488267017
同じ主人公が登場する作品の、日本語訳が出ていると知り、続けて読むことにしました。
主人公は大衆紙のベテラン記者、ウェルズ。
大雪の夜、同僚たちとパブで飲んでいた主人公。
偶然、古い知り合いのジャーナリストたちと出会います。
その中に一人だけいた、初対面の男。
成り行きで、その男が泊まるホテルの部屋に行くことになった、主人公。
彼の目の前で、思いもかけない事件が発生して・・・という始まり。
事件の謎を追う主人公。
過去にジャーナリストたちが行動を共にした際に起こった出来事が、今回の事件に関連していることに気づきます。
起こったばかりの事件と、過去の出来事。
そのふたつの謎を主人公がどのように解いていくのかが、この作品の主軸になっています。
第1作に比べると主人公ウェルズのアクションシーンが多く、エンターテイメント性を高めた作品なのだなあと、感じました。
次から次へとテンポ良く展開していくので、今回も一気に、読み進めてしまいました。
第3弾、第4弾も日本語訳が出ているようなので、探して読んでみることにします。
『3652: 伊坂幸太郎エッセイ集』伊坂幸太郎
https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/4101250294
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読み始めたとたんに惹きつけられて、一気に読んだのをよく覚えています。とにかく、(決して、突飛ではないのに)登場人物たちに存在感があって、読んでいるだけで幸せな気分になりました。
(『3652』伊坂幸太郎エッセイ集 2003年筆 p.53 より)