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ガリレオたちの仕事場 西欧科学文化の航図

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17世紀西欧の、なにが科学を育てたのか?

2007/04/18 16:52

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:銀の皿 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 火薬や印刷技術など、西洋以外で最初に発明されたものも少なくないのに、「科学」という大きな体系が育ったのは西洋であった。西洋にあったなにが科学を育てたのだろうか。この本は「17世紀を中心とした西欧」という、科学を育てた「仕事場」を様々な角度から描き、これを考えるヒントを探ろうという一冊である。温度計、機械時計、観測遠征隊など、各章でひとつづつモノ、あるいはコトを取り上げて考察していく。
 科学の生れてきた背景を考える「航図」として、面白いのは望遠鏡、顕微鏡の章であろうか。「それまでの身体感覚だけでは見えなかったもの」が見えるようになることで起こった考え方の変革が書かれている。ガラス加工の技術の進歩が実際に器具の実現を可能にした、という時代的な関係も見逃せない。デカルトも光学を勉強し、スピノザもレンズを磨いていたということを考えると、このような一つの土壌から科学が哲学と共に立ち上がっていった状況が見えてくる気がする。
 望遠鏡が空を見るもので「高貴」なイメージに重なり、顕微鏡は手元を見る「卑近」なイメージの役回りを持たされた、などというのも、ほとんど同じ原理で作られる「モノ」が文化的な影響を大きく受ける好例だろう。日本語の世界でも「高貴」「卑近」のように言う。高い、近いに付随するイメージの普遍性はなぜなのだろうか、などということまで考えさせられる。
 後半、暗号の成立や化学記号の発明などの話はその歴史過程の記述以上にはあまりなっていないように思える。科学の思想背景とのかかわりの検討は他にゆずる、あるいは今後の課題、というところかもしれない。
 科学が育っていった土壌としては、西欧の「一神教」の存在も大きく関わっているのだろう。よかれあしかれ、「絶対の他者」の想定された世界だからこそ、まだ人間は自分で理解していない真理=神に近付くための手段として「科学」という形も追求されたといえるかもしれない。では仏教などの影響と科学の関係は?これはまたどこかで著者が論を展開してくれるのではないだろうかと期待している。
 日本の科学技術の高さは誰もが認めるところであるが、思想体系そのものを揺るがすような形にはまだなっていないように思う。この本を読み、それを「科学が西欧文化で育ったものだから、完全に根づいているのではないのだ」と割り切ってしまうこともできる。しかし、育った環境とは違う要因を持っていることで、もともと育った土壌の持っていた矛盾や限界から発展できる可能性もあるのでは、と考えたい。
 著者は「オルデンバーグ」でも、17世紀西欧での科学の発展について、良くまとまった科学史を展開してくれている。この本も、書かれた年代はちょっと古いけれど、まだまだこのような視点で考える必要性を充分感じさせる一冊である。

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