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hontoレビュー

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哀愁の町に霧が降るのだ 上巻 みんなのレビュー

  • 椎名 誠 (著)
  • 税込価格:7346pt
  • 出版社:新潮社
  • 発行年月:1991.10
  • 発送可能日:購入できません

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みんなのレビュー32件

みんなの評価4.2

評価内訳

32 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

この本を「これってシーナ帝国衰亡史だね」って言ったら、夫が黙って座布団を一枚くれた、なわけないか

2003/04/25 20:48

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

これを読んだ次女が、大笑いしながら、これって小説?と聞くので、スーパーエッセイと答えた。うーむ、やはり自伝というのが正しい答えの姿勢なのだろうなあ。

話の舞台は、案外狭い。現在の椎名が出版社の人間とやり取りするところでは、和歌山、新宿、中国などといった地名が出てくるけれど、あとは基本的に高校時代の千葉の幕張と、上京して椎名誠、沢野ひとし、木村晋介、イサオの四人の男たちが暮らすことになった一日中陽もささない、小岩の貧しいアパート〈克美荘〉の周辺だけである。そして笑うのが、話が始まるのは77頁からで、それまではひたすら椎名の書きおろし談義が続くこと。うーむ、これが昭和軽薄体か、と圧倒されてしまう。反則脇下擽りみたいな技だけど。

上巻は、椎名の高校時代から予備校、そこでこの自伝のマドンナ羽生理恵子と出会い、東京で仲間と共同生活を始めるまで、下巻はその永遠に続くかとも思われた共同生活にも終わりの日がくるまで。椎名は後に共同生活に参加した小林くんのスーツに身を包み、小さな業界新聞社に就職。木村はちゃぶ台代わりの巨大なトランクを持って司法試験の勉強のために家に帰っていく。

そうして共同生活の始まりと終わりが描かれるけれど、こうやってみるとスケールは違うが『シーナ帝国衰亡史』とでも名付けたくなるような、ある世界の終焉を思う人がいるかもしれない、いやいないか。これで彼らが別れてしまえば、それも言えるけれど、その後も共同生活こそしないものの、仕事と遊びを通じてずっと関係が続くので、所謂、悲劇的な、といったところは全く無い。それは、彼らの共同生活が、べったりしたものではなく、最初から独立した個人によって、それこそ闘魂と食欲と飲酒のためだけに営まれた気配が濃厚だからだろう。

上巻の、酒と喧嘩の日々、房総を舞台にした夜の逃避劇といった、一時代前のやくざ映画を思わせる立ち回りもいいけれど、個人的には下巻の共同生活が好きだ。中でも、『とんちゃん』の美味しいカツ丼の話と、中川放水路土手での布団干しの風景が、なにか身も心も温まるようで、思わず日向に出たくなる。それにしても共同生活の実質的「家長」であり、台所のほうも一手にあずかる「おかあさん役」でもあった木村晋介のウェイトの何と大きかったことか。その木村が一時的にであれ、右翼をやっていたと言うのが信じられない気がする。

それから、やはり沢野ひとしの天然ぼけというか、傍若無人ぶりがいい。ひとり真面目に?働くイサオに仕掛ける悪戯は、やはりこの年頃ならではのもの。唐突に挿入される羽生理恵子との話も、いつも中途半端で、あれ雨に濡れた椎名と理恵子は、一体どうしてしまったのと思わせるところも、やはりシーナさんだけに許される荒業だろう。花見川でのプロレス大会の、沢野画伯の絵が、まったくらしくなくて、よく似合う。これを読んで驚愕し、眼からウロコの次女の気持ちが手にとるように分る。この本について、椎名を太宰治に喩えた評があったらしいが、流石だ。何が、と聞かれても困るけれど。

そしてどんでん返しは、文庫本だけの特権、解説にあった。嵐山光三郎が羽生理恵子とは誰だったのか、について考察というか、話題にしているときに、ふと一月前のことだけれど、といって飛行機で出会った麗人の話になる。いやいや、ここだけは立ち読みで良いから、自分で読んで欲しい。この本を買って読みたくなること請け合い。

最後に一言。この本は昭和57年に単行本で出たとある。何年前だか全く解らない。文庫の奥付の注記や出版履歴は、そろそろ西暦にして欲しい。

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紙の本

忘れかけてた夢、ふくらむよ

2001/05/27 01:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:大野 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 脚本学校に通いながら小さな出版社でバイトしている椎名誠、大学生の沢野ひとし。二人を中心にした6畳間での男4人の共同生活を描いた爽やかに男くさい青春小説。あのころの東京がよみがえる。

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2006/01/29 21:33

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2006/11/20 10:51

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2007/04/27 17:08

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2007/10/23 09:36

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2008/04/09 20:32

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2008/06/09 09:47

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2008/08/24 19:24

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2008/12/28 13:28

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2010/10/06 21:32

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2008/08/27 01:35

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2010/02/16 09:35

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2010/09/05 17:11

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2010/10/01 11:06

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