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イメージ参照(http://blogs.dion.ne.jp/kentuku902/archives/5212141.html)
(収録作品)東宮鶏(日影丈吉)/幻の馬(皆川博子)/踊る手なが猿(島田荘司)/蛇の環(高木彬光)/切手収集事件(中町信)/二匹目の幸せな羊はいま(新羽精之)/白い騎士は歌う(宮部みゆき)/うさぎさんは病気(仁木悦子)/人食い虎(遠藤周作)/牛に引かれてお礼まいり(赤川次郎)/ねずみ穴(泡坂妻夫)/イノシシを買いに来た男(斎藤肇)
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天山出版の文庫本。12編。解説は山前譲。申からスタートして未までの動物を主題とした推理小説アンソロジー。宮部みゆき『白い騎士は歌う』未読。戌が主人公のもの。十二編で該当の動物が主人公の探偵役、語り手なのはこれだけかな。他は主題が動物。やっぱり犬が主人公だと探偵にはハンディがあるかな。まぁ、探偵するのは飼主だからいいのか。
掲載作:『踊る手なが猿』島田荘司、『東官鶏』日影丈吉、『白い騎士は歌う』宮部みゆき、『イノシシを買いに来た男』斎藤肇、『ねずみ穴』泡坂妻夫、『牛に引かれてお礼まいり』赤川次郎、『人食い虎』遠藤周作、『うさぎさんは病気』仁木悦子、『切手収集事件』中町信、『蛇の環』高木彬光、『幻の馬』皆川博子、『二匹目の幸せな羊はいま』新羽精之、他:「解説」山前譲、備考:奥付には発行年記載なし。
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【2021年19冊目】
十二支アンソロジーなので、12人の作家による短編小説で構成されています
◾︎踊る手なが猿(申)
短いストーリーの中に詰め込みすぎでは…と思いながら読みました。ネタの方に比重を起きすぎていて、うーん、駆け足感がありました。
◾︎東官鶏(酉)
酔っ払った状態だからかもしれませんが、起承転結がよくわかりませんでしたし、どうなるのだろう?というドキドキ感も最後までありませんでした。
◾︎白い騎士は笑う(戌)
さすが宮部みゆきさん。設定の全てが伏線になっていて、真相解明の伏線回収も見事でした。犬視点なのが斬新でした、ちゃんといないといけない存在としても書かれてました。
◾︎イノシシを買いに来た男(亥)
読み終わった瞬間「はぁ?」って声が出てしまいました。何の話を読まされていたのか…ちょっと無理がないでしょうかと思う話でした。
◾︎ねずみ穴(鼠)
とっても短編。そしてやっぱりこじつけがすごい…だったら借りに行くのもダメだったんじゃない?と思うまとめ方。
◾︎牛に引かれてお礼まいり(丑)
赤川次郎さん、こんな作風だったかなぁと首を傾げながら読みました。ほぼ登場人物のセリフで構成されていて、珍しいタイプです。登場人物はなにかシリーズものでも出ているのでしょうか
◾︎人喰い虎(寅)
虎と主人公を重ね合わせて書いていたんでしょうか。描写とかは丁寧で、好きなタイプでしたかやはり最後がわからなかった…読解力の限界を感じました
◾︎うさぎさんは病気(兎)
まとまってはいますが、性急な印象を受けました。描写が足りないのかもしれませんが、短編としてはこれが正しいのかもしれません。
◾︎切手収集事件(辰)
読み終わってから、「えっ?どの干支?」と思ったのですが、なるほど竜ですね。5分間ミステリーに出てきそうな起承転結でした。なぜ竜切手と呼ばれているかまで補足説明があり、それが事件にも関係した流れだと良かったのになと思いました。
◾︎蛇の輪(它)
だんだんとこれは編集者の度量が足りなかったのではないかと思い始めています。頭の中で添削をしながら読んでしまう。短編なのに登場人物が多すぎますね…
◾︎幻の馬(午)
雰囲気と文体は一番好きでした。けれど、内容が無理がある感じがしたのと、終わり方が尻切れとんぼ感があったのが残念でした。
◾︎二匹目の幸せな羊はいま(未)
短編の中にいろんな情報詰め込みすぎでは…情報が繋がりはするのですが、すっきり!と言った感じは全然なく、インプットが多いなって思うくらいで。最後の一文、一体どういうことなんだろう…。