紙の本
柳田国男の世界へのいちばんよい入口
2002/10/31 00:39
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:中根東竜 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、有名な『遠野物語』の他に、『雪国の春』『清光館哀史』などの
柳田作品を収録し、初めて読む人でも分かり易いように注を豊富に付け、
著者の生涯や年譜を付したモノである。
『遠野物語』を専門的に読むのなら、拾遺がついていないこの本は
余り良くないのかも知れない。だが、遠野物語のような自然環境を
まるまる消滅させていった後に生まれた若い世代には、この本は最高である。
なにしろとってもわかりやすいのだ。注と構成が良くできているのである。
古典だからもっととっつきにくいかな、と思っていたのだが全然そんなことはない。
読んでいて、昔の日本人の世界が目の前に広がるような気がした。
「昔はこんなんだったんだよ」と、親戚のおじさんから丁寧にいろり端で
教えて貰っているような感じがするのだ。
古典が嫌いな人にも是非薦めたい本である。
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本当はこれではなくて、オシラサマが表紙の単行本にしたかったのですが、なかったのでこれで。オシラサマ伝承が好きでたまりません。
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柳田邦男先生の遠野物語です。中には、「遠野物語」「女の咲顔」「涕泣史談」「雪国の春」などが収録されています。
ただ、「遠野物語拾遺」は収録されていません。
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神様や妖怪達は意外に、法則性や機械的な部分を持っている。
だけど、突然、気まぐれで不条理で人間の思い通りなんかに
決してならないから、神様なんだろね。
高校の時読んで、危うく民俗学の道を志しそうになった
思い出の1冊。
あぶない…あぶない…。
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遠野には縁戚があったため興味があり購入。
子供の頃に読んだ時には気にしていなかったが、今にして思えば自分のルーツを感じる本。
民話としても親しめて子供でも手にとれる。
今では昔話は廃れつつあるのかもしれないが、日本の民話には不思議な魅力があると思う。
まずは民俗学の登竜門としてオススメ。
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○2010/05/15
前半部分は、前回口語訳を読んでいたからこそ内容が理解できた…(笑)やっぱり古いってだけで難しい。くやしい。
後半の…あれはどういうジャンルになるんだろうか。全部ひっくるめて伝聞?とりあえず意識的にはエッセイに近い感じで読んでいたんだけど。「女の咲顔(えがお)」、「涕泣(ていきゅう)史談」がおもしろかった。
柳田さん自身がやっぱりすごくて、面白い人なんだろうなあと思った。
これが読めたら学校のあの分厚いのも読めるかしら?時間空いたら挑戦してみよう。
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民俗学、特に妖怪は好きなんですが、なぜか読んでませんでした。柳田國男さんの遠野物語。文庫の表紙が可愛いので、コレを機に読んでみようと思います。
20100706購入
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昔、遠野地方にいた妖怪、神様のお話。
現在、妖怪の話はファンタジーに近いのかもしれませんが、
当時は本当に出会えていたのかもしれません。
目に見えないものを信じるのは
大切なことですね。
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遠野という場所で聞き取った、その地域の119の物語が綴られています。ザシキワラシや河童や天狗が登場し、いつのまにか不思議な世界に入ってしまっている感じでした。
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最初は難解かなと思いきや案外読みやすくて面白かったです。『遠野物語』はもちろんですが、その他収録されているお話も面白かったです。日本人のルーツというものに少し興味を持ちました。
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妖怪はまだいるのかな?
ひいおばあちゃんは河童を見たことがあるって話してくれた。今ならそういう話がすごく貴重だってわかるのに。もっと聞いておけばよかったなぁと、思わせてくれた本。
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これは東北旅行前に。
座敷童に河童、神隠し、オシラサマ…。今まで怪談本で読んできた原典。もう歳だけに怖くはないけどこの非日常感というか異界感、小さい頃に感じたまま。これが好き。非日常への狭間で覗いて見ているこの感じ。
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じめじめした陰湿な日本の民俗学の雰囲気が楽しめると思って読んでみたが、淡々と伝承が書かれているだけで個人的にはおもしろくなかった。それと表紙がダサい!
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遠野に伝わる民間伝承を筆者が感じたままに書き連ねた約百編の物語。
短い文章ながらも、行間からは自然への恐れ、敬いが見えてくる。
日本人がなくしてしまったものは何か。私は「闇」だと思う。
人は闇を恐れ、闇の中に怪異を見た。
現代はそれがなくなってしまったように思う。
遠野物語のほか数編。
日本人の日常生活に焦点をあてて描いているが、その姿は現代の目から見るとすでに失われてしまったものである。
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図書館から借りました
???
もう古い版はないのかな。読んだのは、350プラス税の本だったのだけれど。
歴史・民俗・評論。
遠野という土地の昔からの話等々を集めた資料本。
山のお化けに人がさらわれたり、神様が田圃仕事を手伝ってくれたり、オオカミが出たり、座敷わらしやら、いろいろ。
有名どころ。
「清光館哀史」は教科書で読んだので懐かしかった。
酒飲みの話も興味深い。ためになった。
昔は「酒はみんなで『酔う』ために飲んだ」が、時代と共に「独り酒」が生まれた、と。
表題は読みにくいが、評論になると途端に読みやすくなる。
言葉遣いが現代風だからだろう。