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紙の本
さすが内藤湖南
2011/01/30 17:34
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:萬寿生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
大正年代に京都帝国大学文学部における講義を受講した学生たち(宮崎市定もその一人)のノートをもとに、著者没後十五年経って復元したものである。
章立てや目次は著者自身によるものではなく編者によるものであるが、それらを見ただけでこの書を読むべきだと思う。また、人名索引と署名索引を見ると著者の博学ぶりに圧倒される。それらの中国文人とその著作の内容と、歴史上および歴史学上の意義を紹介解説し、批評している。金持ちの道楽であり学問的意義は何もないと切り捨てるものもあれば、学問の手法や動向に時代を劃すものと絶賛しているものとある。絶賛しているのは司馬遷と清代後期の章学誠などである。
中国の歴史書は、司馬遷の史記が最初で最高のものとの印象がある。著者もそれを認めているようだ。しかし、中国の歴史は長い。その後に作られた史書とか、史書に関する研究進歩は当然ある。それら全体を総括できる識見・達見はさすが内藤湖南である。これだけの学者は、中国においても稀であろう。
この本を読んでさらに読みたいと思ったものがいくつかある。例えば、戦国策、資治通鑑。このように視野を広げ啓発される本は良い本である。同じ著者の本をさらに読もうとか、引用されたり取り上げられたりしている本を更に読みたくなるとか。
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