紙の本
No.2の生き方
2007/09/13 03:29
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投稿者:はにわ - この投稿者のレビュー一覧を見る
秀長の人生が本書のとおりなら、
何故かその生き方に共感できる人。
まさに縁の下の力持ち的な生涯。
カリスマとしての兄を
しっかりと支える実務家の働きは、
学ぶべきところが多い。
いまのところ、一番好きな戦国武将である。
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流石堺屋太一と言わんばかり
2020/10/31 15:55
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投稿者:manager - この投稿者のレビュー一覧を見る
豊臣秀長の名を知ったのはこれが初めてではなかったが、正しく補佐役というより地味な扱いをうけているように見えた。筆者の観察眼に敬服する。
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堺屋太一氏の目の付け所に感心
2024/01/31 21:53
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投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
ほとんど記録に残っていないが故に、歴史研究の対象になっていない「豊臣秀長」が主人公の歴史小説。私も、この小説を読むまで全く知りませんでした。と同時に、堺屋太一氏の目の付け所に感心しました。常に行動が突出する秀吉に対し、後ろで守る役割の人間がいないと家は存続しません。そんな損な役割を秀長が務めたであろうという堺屋太一氏の想像は、おそらく当たっていると思います。乏しい資料から秀長の影を探し、巧みに仕上げた本小説は傑作です。上巻は叡山焼き討ちまで。40年近くぶりの再読ですが、初読時と同じくらい面白かったです。
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この弟がいてこその秀吉
2000/08/29 12:58
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投稿者:和奏の父 - この投稿者のレビュー一覧を見る
豊臣秀吉に関する文献は非常に多いのだが、その弟の秀長に関する著書は非常に少ない。この事は考えると一見してあたりまえに思えるのだが、著者の鋭い観点でみると違ったように捉えられているから面白い。秀長はその晩年には200万石以上の領地を所有しており、これは日本の歴史上この領地を上回っている人は3人しかいない。この人の兄、豊臣秀吉、及び織田信長、徳川家康である。その観点からすると、歴史上にもっと名の残してよいはずなのだが、そこが秀長の不思議な点である。とにかく、NO2に徹する彼のような生き方も現代において必要なのかもしれない。
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最高の補佐役に徹した誠実な生き方
2002/04/11 20:45
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投稿者:ばんばん - この投稿者のレビュー一覧を見る
もしもこの人が長生きしていたら、果たして徳川幕府というものはあっただろうか。豊臣秀吉の弟にして、最大の功労者、豊臣秀長のことである。その才は堅実で、多くの武将に愛され慕われ、進むだけ進むことに専念した秀吉の後ろを、見事なまでにふさいできた。そのフォローにより秀吉は迷いなく進めたに違いない。惜しむらくは、なぜ早死にしたかである。この人さえいれば、秀頼が若くとも、子飼いの大名たちが割れることもなかったであろうし、家康も忠臣のまま終わったに違いない。どんな世界を見せてくれたか、想像するだけでも楽しい。
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何とか大臣にもなったことがある堺屋太一さんの本。このオヤジ、ボクにとっては単なる女子プロレス大好きオヤジなんだけどね。
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才人として活躍する一方でその才能ゆえ孤立しそうな若き日の豊臣秀吉を持ち前のおおらかな性格で秀吉の破綻を防いだ豊臣家の影の大黒柱の物語です。
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同僚から借りて読んだけど、期待したほど面白くなかった。名「補佐役」と言う事で、この作品の中でもあくまで秀長は「補佐役」。秀長の一人称で話が語られる事もなく、残された史料の少なさからも、驚くべき「補佐役」っぷりを表すようなエピソードもなく、周囲の状況からの作者の推論で物語は組み立てられている。作品全体が単調で平板。盛り上がることもなく、「補佐役」的に話は進み、本能寺すらも淡々と語られる。この作品そのものが「補佐役」的。微妙。これだったら、秀吉を主人公にした血湧き肉躍る物語を読んだ方がきっといい。その物語に出てくる秀長も、きっとこの作品の中の秀長と同じように「補佐役」的に控えめに活躍するだろうから。
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秀吉の弟・秀長を主役にした小説。上下巻。 支え続ける美学ですね〜。ただ、「現代の補佐役」たちの助けに、とでも思って書かれたのか、小説的に知りたいことがあんまり書かれてなくて不満。奥さんのこととか。主役向けの人じゃないと思うけど(まさに補佐役)もう少し主役っぽい書かれ方でもよかったと思う。
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滅多にない秀長様関連の本と聞いて食いついた。
織田家の歴史を秀吉サイドから見た場合バージョン秀長様、という視点(?)。
ほぼ織田家本というか、豊家スピンオフ本みたいな。
さすが秀長様。補佐役ということでタイトルなのに主役っぽくない扱いが素敵です。
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ロサンゼルスから日本に一時帰国しているHey!! My buddy!! What's up?のYoshiが帰国に際して不要な本をどっさり持ってきてくれたのが、今からちょうど1年前のことになる。
あれからもう1年経ったのかと思うと、まさに光陰矢のごとしである。
今度はこちらが本を箱に詰める番になった。
彼からもらった本は読み終えるたびにこのブログでも紹介してきたが、本というのは、意外とその人の素顔をのぞかせてくれておもしろい。
彼からもらった蔵書を眺めながら、「へ〜、こういうジャンルに興味があるんだなあ」と思ったり、「なるほど彼のブログ内で披露される薀蓄ネタはこういうところね」と思ったり…
このときの「NOVAが自分では絶対に買わないだろうという本をチョイスしてきたよ」との彼の言葉通り、自分からは求めないような本がどっさりあって、まさしく未知との体験のような読書を楽しませてもらっている。
これもそんな未知との体験との1冊。
歴史ものにはとんと疎い私でも、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康の名前くらいは知っている。
この本のタイトルを見て、「ああ、この人の話だったらかなり知ってることもあるわ」などと思って読み始めた。
ところがどうも「猿」の話とはちと違う。
もう一度表紙をよ〜く見ると「秀吉」ではなく「秀長」!
この人は秀吉の実の弟だそうだ。
ほら見たことか。
歴史音痴の私は、秀吉に弟がいたこともその名前が秀長だということも知らなかった。
まさしく未知との体験だったのだ。
サブタイトルに「ある補佐役の生涯」とあるように、一生を秀吉の補佐として生き抜いた男の物語。
堺屋太一の時代小説はいつも、現代社会に置き換えて読むことができる。
これも今まさにリタイヤにある団塊世代の諸氏にとっては、身につまされるような物語なのかもしれない。
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上下巻読了。秀吉の歩みと共に補佐官に徹する秀長様。この兄弟主従は完璧すぎる。天下取りのチャンスでっせ!といらん事言う官兵衛に内心舌打ちし、速攻で空気を読む秀長がすごいです。秀長亡き後のグダグダも納得というか…。
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豊臣秀吉の三歳違いの弟・秀長は史上類を見ない膨張を続けるその組織のなかで、経歴からいっても実績からいっても、万人が認めるナンバー2でありながら、自らの働きを誇ることなく、常に脇役に徹したまれにみる有能な補佐役であった。激動の戦国時代にあって天下人ののし上がる秀吉を支えた男の生涯を描いた異色の歴史長編。
豊臣秀長の題名の本ですが、上巻は、信長・秀吉関連する内容ばかりが多い様ですが・・・補佐的な生涯の秀長は仕方がないのでしょうかねえ〜もっと登場人物で出てきて欲しい内容です。
2008.11.19 読了!
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秀吉を支えた側近にはもう、この人を上げなきゃだめです。
ほんっとだめ。
大和郡山主従がお好きな人には申し訳ないのですが、お勧めしません。(高虎出番ねぇ)
でも、秀長様が単品で好き!って人は是非ご覧ください。
超いいです。
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秀吉については何冊も伝記や小説を読んだが、弟の秀長についてはほとんど触れられていなかったので、この本のタイトルを見た時に興味をもった。
歴史上で秀長が主役となるエピソードは少ないが、その生涯においての活躍を評価する数少ない本である。
秀吉が天下人になる過程で黒田如水の活躍は有名だが参謀で彼と、弟である秀長の違いはなんであろうか。
如水の目標は飛ぶ鳥を落とす勢いの秀吉のもとで立身出世を目指していたが、一方で秀長はひたすら秀吉を立てるために黒子に徹した点であろう。
秀吉は並はずれた行動力で織田家の中で出世頭となったが、そのバックには秀長のなみならぬ活躍があったといえる。しかし、秀長はあえてその活躍を目立たせることなく、自分は秀吉の影となることで、秀吉をサポートしていた。
組織のなかの2番手補佐役がどのようにふるまうべきかを「歴史上最強の2番手」の生涯から学べる。
歴史小説であるが、秀長の視点だけでなく、客観的な第三者視点で戦国時代の経済状況を説明しているところも多く、勉強になる。