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マッド・サイエンティスト、ニコラ・テスラ。妖しい系のメディアでときどき目にするが、ちゃんとした実績を持つ科学者みたいだし、ずっと興味があったのだが、まとまった伝記が見当たらずにいた。
書いたひとはSFも手がける人らしく、それっぽい大仰な演出が目につくが、それはそれでエキセントリックなニコラ・テスラに似合っていて、面白かった。見かけによらず(?)ちゃんと調べているみたいだし。
地震兵器とか世界システムとか、荒唐無稽に思えるが、ニコラ・テスラの思考過程をなぞっていくとまともだ。というよりそのひらめきはやっぱりすごい。もう少し読んでみたい。
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天才とはこういう人を言うのだと思う。
知識も教養もあって、努力を惜しまず、それでいてお金に変える能力が足りない、人間らしさがとても魅力。
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「もっと評価されるべき」人物であることは間違いない。交流、無線の分野のみならず、SF、オカルトの分野でも。電気自動車の会社に彼の名を関する意味に今更ながら気づく。
彼の人生を語る上で、大事なのは彼の価値観を理解することにある。幼少期に水車に魅せられ、本をたくさん読み、数学のセンスを身につけた彼は、とにかく自分のアイデアで世界を変えることに一生こだわったのだろう。私財が増やすことや、特許で自分の権利を主張することを二の次にしてまでも。
世の変革者として愚直なまでに尽くしたのが彼の本質である。しかし、フィクションにおけるマットサイエンティストのアーキタイプは明らかに彼である。考えていることの真意は理解されないばかりか、誤解される事で窮地に陥る。困難が如何にあろうとも、何度も窮地に陥ろうとも這い上がる。
最近「夜のヤッターマン」なるアニメが放映されているが、この元になっているアニメが放映されていた時代の正義は、正義たり得ていないのではないか。マットサイエンティスト=悪の象徴こそが世をより良く変える存在ではないのか。
四年という期間ではあったが、研究者として従事した自分としては、テスラたり得なかったこと、恥じるのみである。