- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
占星師アフサンの遠見鏡 みんなのレビュー
- ロバート・J・ソウヤー (著), 内田 昌之 (訳)
- 税込価格:792円(7pt)
- 出版社:早川書房
- 発行年月:1994.3
- 発送可能日:購入できません
文庫
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
1 件中 1 件~ 1 件を表示 |
紙の本
世界のかたちを解き明かす
2002/02/06 06:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トリフィド - この投稿者のレビュー一覧を見る
世襲制の国王のもとで中世ヨーロッパ風の社会を築いた恐竜型の種属、キンタグリオ族。アフサン少年はあこがれの宮廷星占師の弟子になったものの、天空に見られる現象に対する宗教色の濃い非科学的な解釈に、なにか割り切れぬものを感じていた。やがてアフサンは、通過儀礼である巡礼の旅に出発する。そして、最新の発明品である遠見鏡を使って天体の星や月を観測し、「正しい世界のかたち」を解き明かして行く。しかし彼は、同時に彼らの世界に迫る、大きな破滅の予兆をも発見したのだった……。
SFではけっこうよくある、宗教の蒙昧を打破し、科学の勝利を描く、別世界のガリレオ・ガリレイものとでも云うべき作品です。お馴染みのテーマではありますが、彼らの住む惑星/恒星系や、肉食であるキンタグリオ族の異様な習性や、それに基づく慣習や社会システムなど、世界の作り込みがとてもよくできていて、一気に読ませる面白さです。
現実の革新者たちの苦難などを考えるに、主人公が頭良すぎ、人々もの分かり良すぎ、ご都合主義過剰という気もしないではないですが、それも、余計なものがないジュブナイル的な簡潔さで、かえってストレートで潔かったりします。このテーマのSFのスタンダードと云って良いのではないでしょうか。
この作品は、3部作の第1部なのです。続きの翻訳が出ませんね。どうしたのでしょうと首をひねりつつ、〈科学の勝利〉SFの決定版としてオススメです。
1 件中 1 件~ 1 件を表示 |