紙の本
価値ある一冊
2002/07/05 15:09
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しんや - この投稿者のレビュー一覧を見る
唯一なる神“エル”の天地創造から傑作『指輪物語』の時代までを描く、トールキンの壮大な神話世界。
この本は印象としては神話を収集した学術書にも似ていて、『古事記』や『日本書紀』の現代語訳のような、またはギリシア神話の『神統記』のような雰囲気です。
『指輪物語』『ホビットの冒険』の前作にあたる物語。
文章はかなり難解ですが、この二つの作品のファンの人にはぜひ読んでいただきたいです。
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ルシアン紋の紫色の表紙の方も持っています。旧訳版の方が英語表現のニュアンスは近いのではないかと思います
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指輪物語を読んで、さらに「中つ国」を知りたくなった人のための本。大いなる力を持つ精霊アイヌアとエルフ、人間が織り成す神話世界。
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「指輪物語」を「中つ国の主人公」の交代の物語とするならば、この「シルマリルの物語」は、「中つ国の起こり」を記した書。主人公はエルフ。彼らがいかにして「中つ国」に来、中つ国を愛し、そして、中つ国で闘い、悩み、苦しんだか、の記録。旧版の表記は味がある。新「メルコール」→旧「メルコオル」など。残念ながら現在は新版に移行してしまった。
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『シルマリルオン』を読破…というより斜め読み。『指輪物語』もそうだったけど、人の名前が出てきすぎでくらくらする。映画ではばっさりはしょられていたけど、エルフ達やアラゴルンが歌ってくれるいにしえの物語を詳しく読めたのは良かったなぁ。エアレンディルのお話とかアラゴルンの先祖のお話とか。これを読んだら『指輪物語』の10巻を読もうという気になってきました。
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現在読書中。
神話は悲劇、おとぎ話は「そのあとずっと幸せに暮らしました」で終わるという。
指輪物語が後者なら、シルマリルは前者。
トールキンという個人か作り出した神話にただただ脱帽。
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わたしの持ってるのはこれの一世代前のカバーの。活字を組んでいる印刷だそうで、字の列が微妙にまがってたり文字の向きに多少ばらつきがあるけれど味のある印刷。フォントもちょっと古風。文章のテイストにぴったりなので、こっちの文字で読まないとなんだかほんとに読んだ気がしない。
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指輪物語の設定のもとにあたるお話です。
物語なので文学かと思いましたが、エッダとの関係が強すぎるのと、作者が民俗学者なのでこの分類にしました。
ファンタジー好きは必読の書。
ほんとに架空の話なのかと思うほど、非常に設定が緻密です。
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指輪物語の前の時代の物語。神々の時代から創世記を経て、中つ国へエルフが渡り、人間と関わっていく過程が描かれています。指輪物語を読んだら、是非こちらも読むことをお勧めします。指輪物語で簡単に触れられた過去の物語や、語られなかった出来事が書かれているので、さらに世界観が広がります。
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上下巻揃って大泣きしました。素で。
「強弓ベレグ」のところなんかもう胸が痛くて痛くて、読後しばらくつっぷしながら泣きまくってました。
当時、ゼロから無限までエルフという存在が心を縛って止まなかった痛みの根源はこちらが大本です…。
もう思い出し笑いならぬ思い出し泣きが出来る勢いです。
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とある世界の神話の時代の物語。
指輪を読み始める前哨として読んだはずなのに、こっちにどっぷり浸かってしまった。
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『シルマリルの物語』から読み始める。
これほど壮大な物語とは思わなかった。架空の神話とは思えないほどの厚みと裾野の広さ。アルダの創生から生きるものの誕生と興亡、堕天使メルコオルの追放と中つ国第一紀の終わりまでを、息次ぐ間もないほどの面白さで読ませてくれる。未完の大作である故に若干の物足りなさはあるものの第一級の作品。
特に印象に残った人名、物語などを残す。
※フェアノオル
全ノルドオル中で最も力と技に優れヴァラールですら思いつかなかった数々の作品を作った。ノルドオル中最も力と技に優れ偉大であったものであるが、描き方が不十分でシルマリル、パランティアの石、その他を作り出しながらノルドオル族を滅亡の運命に縛る原因となった過程が納得できない。ヴァラアルですら作り得なかったシルマリルを作った時点で既に呪われた運命にあったのか。
※フーリンとフオル
共にガルドールの息子として生まれニアナイス・アルノイディアド(涙尽きぬ戦い)でトォアゴンの盾となるがその後の運命が大きく異なった。フオルは戦死しフーリンはモルゴスに捕らわれた。大きな違いはその子孫に現れる。フオルの子孫はトォルを得て大いなる王族の家系として残るのに対して、フーリンの子孫(といっても家族だが:妻、息子、娘)はモルゴスの呪いにより悲惨な運命をたどる。
※第21章「トゥーリン・トゥラムバアルのこと」
フーリンとその家族に降りかかる災厄はあまりに悲劇的な物語であり、読後はしばらく呆然としていた。しかしながら、フーリンの息子トゥーリンの短期で暴発的な性格にはついていけないところもあり、数々の(英雄的でない)殺人と人の温情を受け入れないことによる判断ミス(フーリンの家族は皆場面場面で重大な判断ミスを犯す:これが重なって最終的に全ての破滅をもたらす)には理解不可能なところが多々ありストーリーに少し疑問が残った。
この疑問は「終わらざりし物語」に収められている「ナルン・イ・ヒーン・フーリン」を読んで氷解しました。シルマリルの物語には「ナルン・イ・ヒーン・フーリン」から抜粋し「トゥーリン・トゥラムバアルのこと」が書かれたとのことだった。
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現在読書中。
神話は悲劇、おとぎ話は「そのあとずっと幸せに暮らしました」で終わるという。
指輪物語が後者なら、シルマリルは前者。
トールキンという個人か作り出した神話にただただ脱帽。
2006-05-04
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トールキンの作品が初めての方には、この本は読むのが辛いと思います(地名、人名にカタカナ固有名詞が多いので)。他の方も書かれていたように、『ホビット』『指輪物語』の後に読む方が面白さが倍増するでしょう。私のお薦めは別売りの『中つ国歴史地図』(評論社)を片手に読むことです。様々な登場人物がどのような活動をしていたか、まるでリアルな歴史をたどっているかのような錯覚に陥ります。『シルマリルの物語』を読まずして指輪物語を堪能したと思うなかれ。指輪物語への伏線もたくさんありますよ。