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紙の本

幻獣たちの履歴書

2015/07/12 23:04

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:赤運太郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は幻獣たちがいつ生まれ、古代から現代に至るまで文化・文明の中でどの様な役割、
イメージを象徴していたかを解説した幻獣たちの履歴書のような一冊です。

幻獣とはどういうものかについて解説する「序」
古代から中国をはじめ世界各国で龍がどの様な象徴であったかなどについて語られた「龍」
純潔の象徴としての一角獣やその角の効能などについて語られた「ユニコーン」
古代から現代までの神話・伝説の中でのグリフィンのイメージとその変化、絶滅などについての章「グリフィン」
歴史上の様々な種類のスフィンクスとその文化的・建築装飾的役割などについての章「スフィンクス」
ケンタウロス、セイレン、ハルピュイア、人魚などについて語られた「半人動物」の六章と
巻末には世界各地の幻獣の名称とその簡単な説明を集めた「空想動物解説集」も収録されています。

この本の帯には「ユニコーンに逢いたい」という名文句が添えられていますが、
本書はそれから連想される夢見心地の幻想的な内容ではありません。
幻獣たちのイメージ、役割について歴史的文献・資料を基に書かれた文章と、
博物館の収蔵品や美術作品の図版などで構成された大変真面目な内容です。
好きな項目なら良いのですが、さして好きではない「スフィンクス」のそれほど興味のない
建築装飾としての役割や遍歴を長々と書かれたページを読むには大変な忍耐力を要し、
歴史の教科書を読んでいる様な錯覚に落ちいった程です。
また、学者や教授が共著しているだけあり、様々な人物の名前や名称が当たり前のように出てくるので
ページの隅にでも簡単な注釈が欲しいところですが、それもありません。

しかし、大好きな幻獣である「グリフィン」の章は楽しんで読む事が出来ました。
今日のファンタジー小説やゲームで見かける姿ではない、とがった耳や豹のような斑点を持った姿だったり、
「オピニクス」という別名があったり、太陽の鳥としてのイメージがあったり、アレクサンドロス大王との関係や
色々な装飾品の写真や挿絵など他では目にした事の無い興味深い内容でした。
「ユニコーン」の章で紹介されている、毒殺を恐れるヨーロッパ貴族達の一角獣の角に関する
笑うに笑えない話も中々楽しめます。

とても固い内容でお薦めは出来ませんが、そのぶん世界各地の歴史的文献や資料、神話・伝承、博物誌などから
普通のファンタジー関連の本では紹介されない本格的でマニアックな情報を知る事が出来ます。
また、古代史や民俗学、建築に造詣のある博識な方には面白い読み物になるかも知れません。
興味があれば読んでみてください。

※幻獣に関する面白い本をお探しの場合は、本書より澁澤龍彦氏の「幻想博物誌 (河出文庫)」をおススメします。
幻獣に関する様々な博物誌、伝承が紹介されており、読みやすいうえに興味深い一冊です。

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