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宮嶋茂樹の記念すべき第一作。自衛隊カンボジア派遣現場を文春カンボジア支局(という名のテント)からルポタージュ。日本国内では賛否両論いろいろあったカンボジア派遣だが、所詮は机上の空論。命懸けで行ってって見てきたヤツの話が一番面白い。
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「不肖、宮嶋茂樹、お国のために」
<感想>
最近、やたら左傾化している文春が、だいぶ保守だった頃の本で、バカで国粋的で無謀すぎる「宮嶋」が自衛隊のカンボジアPKO派遣に従軍した記録。
本業はカメラマンだそうだが、とにかく文章がオモロイ。
4回くらい大爆笑してしまった。
宮嶋のが体験する基地内や船内での生活が面白おかしく語られているので、実に軽く読めてしまう。「カミカゼ・カーツ」をはじめとする、魅力的な自衛隊員もいろいろ登場して興味深い。
そんな日常の描写から、貧弱な装備で「平和主義者」達に非難されながらカンボジアへ赴き、劣悪な環境下で真面目に任務を果たそうとする自衛隊員の姿がはっきりと浮き彫りになってくる。
その自衛隊員の姿勢と対照的に描かれているのが、いわゆるサヨク活動家や政治家たち。
特に「まれに見るバカ女」として描かれている辻本清美はピースボートの面々を引き連れて、基地内で傍若無人にふるまい、挙句「アナタのポケットにもコンドームが入っているんでしょう!出しなさい」と言う始末。
ああ、こんなヤツがいま、与党の国会議員だよ。あまりにも低脳で下品だ。同じオンナとして恥ずかしい・・・と情けなさに涙が出そうになった。
自衛隊も組織ですから、いいヤツも悪いヤツもいるだろうし、腐敗もするだろうし、問題も事件も起こるでしょうよ。
でも、日本という国を背負って国外へ任務へ出るときは全力で激励し、無事に帰還したときはその労をねぎらうべきだと思う。
それが国民として当たり前のことだし、人としても至極まっとうなことだ。
自衛隊が嫌いな人こそ読むべき。
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とにかくおかしい。悲惨なのに、笑える。戦場カメラマン宮島茂樹と黒子に徹した文春社員(当時)勝屋雅彦の初タッグ作。
文集本誌連載当時から、不肖宮島のはちゃめちゃぶりと、それを冷静にまとめる勝屋氏の筆力で、人気の連載であった。
週刊誌での連載時代はただただ大笑いしていたが、こうして一冊の本になってみると、やはりそのかけられた時間や努力と根性が顕著に見え、頭が下がる部分も多い。
本文中いろいろ過激な発言は多いのだが、「あほちゃうか・・(笑)」と笑いながらも、戦うことの意味と、命がけの人々への思いを真摯に感じられる、数少ない好書だと思う。
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不肖・宮嶋こと宮嶋茂樹さんのデビュー作です。『世界中で戦い続けるフリーカメラマン不肖・宮嶋が、自衛隊カンボジア派遣の現場を出港から密着報告。』のとおり、現地で野宿までしてまで取材する姿勢に脱帽です。
先日見ていたとあるテレビ番組でこの本に描かれている話から17年後に、不肖・宮嶋こと戦場カメラマンの宮嶋茂樹が彼の原点であるカンボジアに行って先輩であり同じく戦場カメラマンでアンコールワットを目前にして命を落とした一ノ瀬泰造氏が現地で撮影した写真と同じ構図で撮影をするという内容だった。テレビを見ていた僕は何度となく
「カッコイイ!!」
と思わずつぶやいてしまった。
話が脱線してしまった。この本は『不肖・宮嶋』(当時は勝谷誠彦氏との共同執筆)のデビュー作である。時は1992年。当時31歳の宮嶋茂樹はカンボジアに自衛隊がPKOとして派遣される際に、フリーランスのカメラマンとして彼らに同行するのだが、まあ内容が壮絶で。行きの船酔いでゲロまみれになったり、カンボジアで野営をしながら現地取材を敢行したりと、
「なんでこのヒトこんな事ができるんだぁ!?」
と読んでいて何度もいいそうになった。でも、彼の書く自衛隊の隊員は本当に人間味にあふれていて、非常に好感が持てました。
あと、辻本清美が国会議員になる前にどういう人間だったのかというのが書かれていますので、ここでどうのこうのというつもりはございませんが、
興味がもしおありでしたら、ご自身で読んで判断してください。
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「不肖宮嶋」シリーズの初読がこれでした。この本でファンになりました。活き活きとした現場の描写と、独特の文調にハマりました。
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ひょんな事からひょんな事へとつらつら繋がっていく過程が物凄い。ゲロ吐きまくった話とか、本人は楽しそうに描いているが、実際は地獄絵図なんだろうなぁと予想。
辛いことを辛いと思わせない書きかたは秀逸だなと思った。合間に入っている自衛隊員の良い笑顔の写真がなんとも言えない。
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自衛隊のカンボジア タケオPKOの取材記。
文体は固いが、大マスコミが決して伝えない話が満載。これを読んで、
まだ自衛隊不要論を唱え続けられるかは自信がない
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カメラマン宮嶋茂樹氏がカンボジアPKOに派遣される自衛隊に同行取材したノンフィクション。
カンボジアまで行くのに使われたのは、明石〜淡路島間の連絡船と同等の2千トンの輸送艦『みうら』、しかも平底の艦。内海で使われているような船で外洋へとは「タライで五月雨を集めて早い最上川を下るようなもの」と。自衛隊の皆さんは自らは多くを語らないが、その任務の過酷さ大変さを、彼らの存在の有り難さがとても伝わる内容でした。
でも、宮嶋氏はその過酷さを楽しんでいるかのようにユーモアたっぷりに書かれていて、泣いたり笑ったり、時にはピース・ボートや市民連合の人達の行動にイラついたり、曽野綾子さんの登場に感激したりと、こちらまで『みうら』でバシー海峡を航海してるかのような気持ちで読み終えました。