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編みものばあさん みんなのレビュー
- ウーリー・オルレブ (作), オーラ・エイタン (絵), もたい なつう (訳)
- 税込価格:1,650円(15pt)
- 出版社:径書房
- 発行年月:1997.11
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絵本
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紙の本
どうしてみんないっしょに暮らせないの?
2001/02/16 13:57
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:渡辺順子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者のオルレブ氏は、ポーランドのワルシャワにユダヤ人の子として生まれた。第二次世界大戦がはじまると、父親は軍医としてソ連軍の捕虜となり、母親はドイツ軍に銃殺されている。作者はアンネ・フランクも亡くなったベルゲン・ベルゼン強制収容所に収容され、そこで十四歳のときに終戦をむかえた。
ある町に一人のおばあさんがやってきて、毛糸でスリッパや家、さらにふたりの子どもまで編み、毛糸でできた子どもたちと楽しい生活を送っていた。生き生きと飛び跳ね、いたずらもする子どもたち。しかし、そんな子どもたちを学校や社会はけして受け入れようとはしなかった。「毛糸の子どもだ たいへんだ! 編んだ子どもは おことわり!」と。
そこで、おばあさんは毛糸であんだヘリコプターに乗って、国の都に住む大臣に会いに行く。しかし、ここでも「この国に編んだ子どもはおことわり」と拒絶されてしまうのだった。おばあさんは結局、毛糸で編み出したすべてをほどき、町を去っていく。
一見、毛糸で生活のすべてのものを編みだして暮らすという、その発想の豊かさに気をとられがちであるが、いつの時代にあっても、自分たちとは異なるものを排除しようとする大衆心理や異文化への無理解を、わかりやすい絵と文で表現している絵本。
これは、ユダヤ人として迫害された作者の経験とけっして無関係ではない。
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