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ずっと昔、この本の感想画を描いた事があった。最近それを思い出し、読み返す為に購入。
結構読みやすく訳されていて、タイムトラベラーが居なくなった喪失感が何とも言えない。
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【あらすじ】
痛快・冒険文学全集、第2巻はSFの古典。19世紀末の科学者が見た80万年後の地球と人類。それは、自然を完全にコントロ-ルしたユ-トピアに見えた。しかし、実は恐ろしい仕組みが隠されていたのだ。
【感想】
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タイムマシンを最初に考えた人が、まさかこんな夢のない、全くドラえもん的でない話を書いていたのだとは思わなかった。バック・トゥ・ザ・フューチャーや、のび太の机から始まる旅を見て育った僕には、色々と意外な発見があった。中学の時、ウェルズを原作にした映画を見た友人が、タイムマシンが動かずに周りの景色が変わっていくのが新鮮だった、と言った。映画は見ていないが、これを読んだ時同じことを思った。BTTFでも、ドラえもんでも、過去や未来に、タイムトラヴェラーが向かっていくイメージがあった。でもウェルズの場合、我々は止まっていて、周りの時間があっという間に過ぎていく。他にもウェルズは、タイムトラヴェルの到着点に何か他の物体が存在した場合の惨事なども考慮してたり(実際何も存在しない空間というのはあり得ないのだから意味ないかも知れないけれど)、けっこう凝って考えている。ドラえもんのようなタイムマシンよりも、ウェルズのタイムマシンは、時間が連続している、未来は遠い彼方にあるのではなく、我々のすぐ隣にあるという感じがした。夢がないというのはもちろん、未来の状況が、資本主義による退廃というしょうもないものであること。(2009年4月6日 記す)
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資産家が地上に、労働者が地下に分かれて暮らした人類の果てという設定は、原作者が生きた時代と国家の世相を反映していて面白い。展開は稚拙だけど、未来を会話ではなく情景描写だけで表現しているのはすごい。