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三島文学で最も受け入れやすかった作品。『金閣寺』も良いんだけど、敢えてコレを。純文学には手を出せない人でも、コレならイケるはず。わりと読みやすいのです。
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拍手。というかもう土下座。面白すぎです三島。「仮面の告白」なんかの重々ムードではなく、軽快に読めるエンターテイメント小説。ちょっと雰囲気春樹と同じオーラを感じます。とりあえず主人公が素敵で(三島の小説には珍しく、クールでちょっとシュールな七色いんこ系キャラ)他の登場人物も個性的。サラサラ読めて、だけど最後はちょっと考えさせられる。結局死にたくなんかないんだよ。みんなね。せっかく生きてるんだもん。 映画化激しく希望です。主演オダギリジョー、ドラキュラ婦人は鈴木京香なんかでどうでしょ。
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自殺に失敗した主人公が、文字通り金で命を売る商売を始めたばかりに様々なトラブルに巻き込まれる話。
ニヒルな主人公、一癖も二癖もある「命の買い手」達(そう、契約は成立するものの中々死ねないのだ)、バカバカしくも怒濤の展開を見せるストーリー、時折見え隠れする孤独と絶望、そして最後のどんでん返しは異例の格好悪さ。
しかしこれ以上に納得のいくオチもない。
とにかく勢いのある作品なので、一気読みがおすすめ。
三島由紀夫といえば純文学といったイメージがありますが、この作品や不道徳教育講座といった通俗的な作品がとても面白い。
ちなみにプレイボーイに連載されていたらしい・・・
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てか、こっから入っちゃっていいの?三島作品。っていうくらい軽妙なタッチで進んでいく。でも「妙」なんだよねやっぱり。
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二時間ほどで読み終えました。短いのに面白い、なかなか楽しめたSFですが、三島由紀夫ともあろう人がこんな小説を書くということ自体に興味が湧きました。研究課題です。
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三島由紀夫にしては珍しいエンターテイメント作品。三島由紀夫を読んだ事のない方、あるいは敬遠している方にもお勧め出来ます。さくさくっと読めます。文学としては、普通でした。
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自殺に失敗し、自分の命を新聞広告で売りに出す。そしてそれに関わった人々が次々と死んでいく・・・という刺激的な内容。
羽仁男(はにお=主人公)の考える命とは、本当にそれほど無意味なものであったのか。話が展開するにつれ、羽仁男の心境の変化、死への恐怖、今まで自分が死のうとしていたことへの回顧・・・。無意味な命を売りに出して死のうとしていた羽仁男の心の動きを、三島の「現実をえぐりだすような」文章で描いています。
羽仁男は、果たして死にたかったのか。それとも実は死にたくなかったのか。最後の最後で、そこがはっきりと現れているような気がします。
あとがきは意味不明なので、読まなくてもいいと思います。少なくとも、僕はこの話がハードボイルドとは思いません。
命に対する心の動きを小説という媒体で感じたい方には、ぜひ読んでもらいたい本です。やっぱり三島はすごい。
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こんなエンターテイメント小説なのに、言葉が巧みで何度も同じ文章を読み直してしまうから、なかなかページが進まない。三島由紀夫はすごいやつだ。最後の展開にはちょっと納得がいかなかったけど、なかなか深い物語になってる。
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切腹で自殺をした三島由紀夫の、命を題材にした小説というのに惹かれて読んでみた。
もっと、暗い重い内容なのかと思っていたけど、普通に小説として面白かった。
でも、やっぱり、これが彼の人生観なのかな〜?という内容でした。最後の締めが、あんなにあっさり、物足りない感じで、なんかまた良かったと思います。
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もしかしたら三島由紀夫読んだ中で一番好きかもな作品。
最後の主人公と警察の会話なんて凄いですよ。
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世間で言う平和の象徴幸せの象徴
「そこそこの会社に就職し、出世する。家庭を持ち、子供を作り、家を持つ」
そんな未来に吐き気をおぼえた男がある日仕事を辞め自殺をはかる
病院で目が覚め自殺が失敗だったと知る
そんな男が自殺が無理なら命を売ろうと決心
しかし売っても売っても一向に死ねず
そうこうしているうちになぜか自分は生きたいのではないかと考えるようになる
しかしそこから姿の見えない奴らに命を狙われる・・・と言うハードボイルド系小説。
ちょっと私には向いてなかった。
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フットワークの軽い三島作品。
おそらく今まで読んだ小説群の中では最もエンターテイメント。
連載誌がプレイボーイだったようなのでそれも納得。
あまりにすいすい読めるので、中には戸惑いを覚えるファンもいたことだろう。
自分としてはそれが新鮮でこういう三島も悪くないと思った。
この全体に漂う「ゆるさ」は現代の娯楽小説に通ずる部分がある。
改めて三島のふり幅というか懐の深さを感じた。
大作家がプレイボーイに連載とか今では考えられないし。
気障ったさがイメージにありがちだったのだが、意外と仕事を選ばないと言うか(笑)。
映画化したら極上のエンタメになりそうだと思った。
自分もネットオークションで命売ろう。
評価としては星3つかな。
これを読んでも三島は分からないだろうという点で。
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「命売ります」の広告を出し、
最初はどんなお客さんがきても
飄々としていたのに、
だんだん追い込まれるにつれて
みっともないくらい余裕がなくなってくる
主人公の姿が人間くさくていい。
死にたいとか
死ぬのが恐くないなんて
豪語しているひとほど
死なないし死ねないものです。
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自殺が未遂に終わった男が、新聞にこんな広告を出した。
「命売ります」
これが三島かと思うくらいにライトテイスト。
主人公が凄くいいキャラ出してる。
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普通であることに嫌気が指し、現実から逃げているために「死」を望む。
が、ふとしたことから「生きる」ことに意味を見出し始めた時。
他から与えられる「死」という恐怖に
人間として生物としての「生」を無理やり奪い取られるという恐怖に
どんなにみっともなくても「生きたい」と願うまでのそんな主人公を描いた物語。