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紙の本
色っぽい人と言われたい
2001/06/27 19:33
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:読ん太 - この投稿者のレビュー一覧を見る
松岡正剛が、10年に渡って、日本ペイントのPR誌「可視光」に掲載するために行なった対談をまとめたもの。毎回「色」をテーマに様々な人が登場する。タイトルの通り「色っぽい人々」の目白押し。
とりあえず、20名の「色っぽい人々」の名前を紹介させてもらおう。
○山口小夜子 ○藤原新也 ○辻村ジュサブロー ○ワダエミ
○今井俊満 ○樂吉左衞門 ○ツトム・ヤマシタ ○安藤忠雄
○柳町光男 ○奥村靫正 ○石岡瑛子 ○杉浦康平
○阿木燿子 ○安寿ミラ ○萩尾望都 ○島田雅彦
○中東吉次 ○中村吉右衛門 ○茂山千作 ○美輪明宏
どうです?ざっと名前を見て何かイメージされるものがありますか? えっ? 色っぽいというより濃いぃ〜って感じですって!?
はい、確かに薄くはないです。これだけ個性が強く、究め者揃いなので一章ごとにかなり独立した感じを受けます。だけど、「色」をテーマに対談がすすむので、読んでいても「ぶつ切り感」を持つことはありません。たとえて言うなら、ビデオに録画して貯めておいた「徹子の部屋」を続けて20本見るよりもスムーズに流れます。
私がこの本を買った当初の目的は、安藤忠雄と茂山千作の大ファンだったからで、失礼な言い方をすればその他の人は、私にとってはオマケのようなものだった。しかしながら、このオマケ達は素晴らしかった。私の無知から「オマケ」呼ばわりしてしまって申しわけない気持ちになった。
特に印象に残っているのは、陶芸家の樂吉左衞門さんとの対談。私は陶芸の知識はないし、興味もあまりないのだが、樂さんの次の言葉で陶芸の醍醐味を少し理解できたように思った。
樂さんは、火について(ここでは、窯の火)語る。『ありがたいことに、火っていうのは個を消してくれる。たしかにつくっているときには自分の個の意識でぎりぎり刻みつけながら進むんだけど、やきものは最後のところでまったく変形する。火の洗礼を受けるんです。』
楽焼茶碗の写真も何点かあり、私の好奇心の虫が活発に動き回った。
松岡正剛は、この色とりどりの20人の究め者を前にして、決して「聞き手」になることはない。限定された分野ならいざ知らず、ファッション・写真・絵画・陶芸・音楽・古典芸能・演出・文学・料理・建築など多分野に渡る人を相手に、文字通りの「対談」をやってのけている。すごい人だ。
「色っぽい人々」を知って、「私も歳を重ねるごとに色っぽくなるぞ!」と鼻息を荒くした。まずは、この好奇心の虫のウズウズをどうにかしてみよう、っと。
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