投稿元:
レビューを見る
夢か現か幻か…妄想?現実?確かな過去って何?記憶って何?
始めは主人公同様、読み手のこちらとしても混乱気味でしたが、読み進めていくうちにスルスルと謎の糸口を掴んで進んでいく展開はじっくりと追うことが出来ました。ただ、ちょっと中だるみしてしまった感も否めず(^^; それでも、ラスト近くになってイヤな結末を想像していたのに、読み終えてみると意外とすっきりしていたことに驚きました。「弱い人間」という言葉が胸に突き刺さります。
投稿元:
レビューを見る
崇史と智彦は中学時代からの親友。智彦が彼女として紹介してくれた麻由子は、崇史が学生時代、電車で見て恋焦がれていた女性だった。
しかし、今、彼女は崇史の彼女になっている。しかも思い出そうとしても思い出せない本当の過去、不可解な出来事。真実は一体?という物語。
智彦は清かった。心が。めちゃくちゃ。私は智彦にはなれないな。
どっちかというと崇史派やなと思った。崇史がきっと一般的なんやろうな。だからこそ主人公は崇史なんやろう。じゃないと、読者が話しに入れないもん。
お陰で私はドキドキしながら読み進みました。どれが真実で、どれが作られた記憶なのか?さっぱり判らない。けど、平行して明かされる過去との距離が縮んで手が届きかけたとき、目の前がぱっと開けたね。きっと崇史と同様に。絶妙やった。
思い出が改編されるって、ありえなくもないなと思うとちょっと恐いね。楽しかった思い出も偽物だってことでしょ?あぁ、恐い。今のところ、私にそういう兆候はないのでよかったよかった(笑)
投稿元:
レビューを見る
読み進めていくと、一部混乱をきたします。どうなってるの?話が跳んじゃってるよ?ところが、それこそが一番の見所です。男女の三角関係がメインテーマなんですが、主人公の友人が天才的な技術開発を達成したことにより通常ではありえない形に関係がこじれます。真相がわかった時、始めて題名の意味が理解できます。結末は本人たちにとってもっとも楽な方法なのかもしれませんが、読み手には何とも言えない切なさが残るラブストーリーです。
投稿元:
レビューを見る
これも。好きなミステリィ。
作者の東野さんは元技術職についてたらしく、コンピューターとかそういう類の話がでてきます。キーポイントとなる記憶改変の方法なんてのは、ちょっと陳腐だったけどね。そのへんのアレな発想があいまって、いい雰囲気してます。最後は普通にジーンとくる系かな。
投稿元:
レビューを見る
一つの疑問が、さらなる謎を生む。精緻な伏線、意表をつく展開、ついに解き明かされる驚愕の真実とは!?傑作長編ミステリー
投稿元:
レビューを見る
パラレルワールドが、少しづつ角度を変えてクロスしていく様が見事!あまりの面白さに2日で読破。
自分が信じていた記憶が作られたものだとしたら…と想像したら怖くなった。
欲を言えば最後、もう少し続きを書いて欲しかった。
投稿元:
レビューを見る
買ったのを忘れてて、ずっと本の塊に埋もれていたのを昨日発見、すぐ読みました。
やはり東野圭吾氏の作品は期待を裏切らない!脳科学の観点から、現実世界と仮想世界をミステリーに結び付けている本作品でも、やはり結末は予想できませんでした。最後の10ページ20ページまで東野作品は気が抜けないところが大好きです。
今回非常に印象に残ったのは、パラレルワールドという単語と冒頭のプロローグのような章。まず独特の世界観で引き込まれました。
投稿元:
レビューを見る
東野圭吾作品。
電車ですれ違う女性に恋をした主人公。
ある世界では、彼女は友人の恋人。
ある世界では、彼女は自分の恋人。
パラレルワールドが交錯するとき、ある真実が浮かび上がる。
主人公の立場になって考えたら怖い。自分に2つの世界があって、どっちが本当かわからなくなるなんて、どちらの世界でも自分を否定されているかのようだ。一方は自分にとって苦痛の世界で、一方は自分にとって楽園のような世界だったら、自分だったら楽園の方にずっといたいと思うだろう。しかし、主人公は真実を見つけ出す。ラストは主人公・彼女・友人の思惑が重なり合いとても切ない。。。
投稿元:
レビューを見る
主人公はいつも同じ時間、おなじ車両の山手線から窓を眺め、いつも窓から見える平行してる京浜東北線の車内に乗っていた女性が気になってしまう。
この時間の山の手線に乗るのは今日が最後と言う日、
思い切って京浜東北線に乗ってみたら彼女は見つからず。まどから自分がいつも乗っている山手線を見たら彼女がいた。そしてそれ以来あえずじまい・・・
という冒頭の設定がよかった。
そしてラストの切なさも。
投稿元:
レビューを見る
各章が二つに分かれている。俺と智彦とそして麻由子で過ごした、数ヶ月の出来事。其れと俺と麻由子が今過ごしている、智彦抜きの出来事。次第に不思議になり周辺を調べる。改編された過去、本当の記憶。最後は全てを忘れ新しい出来事を塗り替えられる。厚いけどテンポ良く読めた。
投稿元:
レビューを見る
実際にはないんだろうけど、ひょっとしたらあるのかも…心当たりがないこともない…と思わされてしまうところがすごい。「記憶」についての物語。
投稿元:
レビューを見る
私達の記憶はとても曖昧だから、正しいと信じていることも本当は真実とは違っているのかもしれない。考えたことはなかったけれどもしかしたら・・・。私の知っている私の記憶は正しいのか、私の居場所は本当に私のものなのか、考え出すとグルグルしてしまって恐ろしいですね。
投稿元:
レビューを見る
麻由子は親友・智彦の恋人であるという記憶、一方麻由子は最初から自分の恋人であるという記憶、二つのストーリーが同時進行する。どちらが真実なのか?頭を整理しながら読むのが大変だが、最後は驚きであり、とても切ない結末。
投稿元:
レビューを見る
人間の、人間に対する嫉妬、憎しみ、信頼、そして愛。全てがこの作品の中に詰まっていた気がします。敦賀崇史という人間は、究極の人間像であったと思います。本能のまま生きた最後にたどり着いたのは親友である三輪智彦の強さだった。そしてその智彦も、究極の人間像だった。二人は線で言えば始点と終点。平面では最も離れた二人だが、その線で円を描いてみよう。・・・ほら、二人は繋がった。
投稿元:
レビューを見る
現実と夢だと思っていたのが実は過去と現在だったと気付いていく過程。最後まで主人公を信じようとした智彦。全てを知っていた真由子。謎がだんだん解決に向かい、話に引き込まれる東野ワールドはさすが。智彦が自ら記憶を変えたラストが切ない。東野圭吾ってほんとうにいいものですね