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ちょっと古い本。初版は1998年。したがってトピックも阪神大震災、援助交際、いじめ問題、オウム真理教、地下鉄サリン事件、…と最近はあまり聞かれなくなったものも多い。でもそれに対する河合隼雄さんの見解は鋭く、的を射ており、未だ普遍性と輝きを失っていない。内容はタイトルからも連想できるような「日本論」。
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河合隼雄さんの本を読むと、いつも「うーん」とうならされます。お顔を拝見すると「ふん?」と思ってしまいます。すごい存在感。ご兄弟そっくり。そして、お話を聞いていると「ふーん」とまたうなってしまうのです。
今度の本は、この3年間日本に起こったいろいろな出来事を材料に、日本文化のかかえる病について論じられています。「阪神大震災」「オーム関連の事件」「神戸の少年による殺人事件」「いじめ」「おやじ刈り」「女子高生の援助交際」などなど。どの文章をとってみても、たくさんの人々とのかかわりの中から生まれてきたことばだから重みがあるのですね。21世紀、いったい日本人の心はどうなっていくのでしょうか。この国際化社会にそんな日本にこだわらなくても、と思われる方もいるかもしれません。でも、国際化社会だからこそ日本人として日本という国について、日本文化、日本人の心についてじっくり考えてみる必要があるのではないでしょうか。(文庫になってないのかな?)
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1998年3月発刊の本ですから
今から約20年前の本です。
その当時の世相が書かれている
「阪神淡路大震災」
「オウム真理教事件」
「いじめ問題」
「援助交際」
等々
「心」の問題を
読み解いておられるのであるが
驚くべきことに
いや
当たり前のことでしょうが
「心のゆくえ」への
視点や提言は
全く色褪せない
わたしたち日本人は
どこに向かって
いるのだろう…