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紙の本

外国人を日本に失望させたことはじつに残念

2005/01/22 20:17

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BCKT - この投稿者のレビュー一覧を見る

法曹界,マスメディア業界,学界,教育などを俎上にあげ,「外(国)人」が日本社会の中に入り込むことがいかに不可能かを説いた著作。チャールマーズ・ジョンソンとジェームズ・ファローズに原著出版の仲立ちをしてもらい,カレル・ヴァン・ウォルフレンやタガート・マーフィ(『日本経済の本当の話』)らと仲がよさそう(「謝辞」288-90頁)。これに,クライド・プレストウィッツとパット・チョート(政治評論家)を加えると,著名リビジョニスト(日本見直し論者)のリストができあがる(229頁)。要するに,著者はリビジョニスト。

法曹界では,弁護士資格を持つ非日本人は弁護士活動が日本人と同じくらい自由にはできないことが,マスメディア業界では,「記者クラブ」には参加できないことが,大学職員としては,期限つきの就業しか認められていないことが,科学者や留学生らは,希望する業界には就職できないことが,それぞれ実例を挙げて示されている。

法曹界やメディア業界はよくわからないけれど(そいやケント・ギルバートが不平を言ってたし,ブルームバーグが本格参入してきたら,日経新聞社は独占市場を食われるだろうなぁ),大卒としては,大学には,とくに英文学など外国文学を専門とする学科には,もっとたくさんの外(国)人研究者がいてもよいと感じたことを思い出す。そう言えば,大学で英会話を教えてくれていたジョン・マートルー先生は,いつの間にかいなくなってたなぁ。もし外国人研究者が日本人と同じ条件で就職できるようになると,とくに外国文学をやってる日本人研究者は就職が難しくなるだろう。大学への就職って,鷲田小彌太『大学教授になる方法』が言ってたけど,結局はコネなんだよね。外国に対しては労働市場鎖国だ(ならなんでイラン人はあんなにたくさん東京にいるんだろうか?)。「国際化」「インターナショナリゼーション」とか「グローバリゼーション」とか,なんだかよくわからない単語は頻繁に流通しているけど,村上龍が『アメリカン☆ドリーム』(講談社文庫)で言ったように,沖縄戦でビビって本土決戦を諦めた国民には,外(国)人の労働市場への流入は精神的な恐怖なんだろうなぁ。大学や金融業界でのこういった事情に詳しい(と思われる)副島隆彦なら,なんと言うだろうか?

「渡部金太郎氏と港町三崎の商店の気さくな皆さん…私を元気づけてくれてありがとう」(290頁)という台詞から,彼もまた日本嫌いというわけではないことが伺われる。根っこから日本嫌いなら,商店街の店主たちにまで感謝するはずがない。プリンストン大卒の彼が日本に失望させてしまったことは,じつに残念なことだ。

素人観測だけど,翻訳は鈴木さんじゃないと思う(たぶん牧人社に出入りしてる弟子だろう)。「まったく」と訳されるべき箇所が「単に」と訳されているし(167頁),邦語著作からのホールの引用は,原著では「My translation」とあったのだろうけれども(未確認),そのまま「拙訳」と訳出されてしまってる(279頁)。ま,小さい誤訳だから指摘だけに留めますけど。

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2018/03/22 20:15

投稿元:ブクログ

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