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ユダヤ人エリヤーフーが、名前を変え、ユダヤ人であることを捨てて、ハプスブルクの中で生きてゆこうとする話し。マリア・テレジアの時代。プロイセンやハンガリーも絡んで面白い!
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フィクションだと分かっていながらも、吸い込まれるようにして読んだ本。こんなに熱中して読んだ本は、本当に久しぶりでした。ただし、マリア・テレジア好きには、あまりお勧めしません・・・。
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?2000年4月
?18世紀前半のヨーロッパ戦国時代を駆け抜けた隻眼の風雲児の波瀾に満ちた生涯
ユダヤ人ゲットーをのがれ、戦乱の渦中に身を投じ、ハプスブルク家マリア・テレジアとの恋の確執のなかで、たび重なる挫折を繰り返しながら、主君フランツとの友情を奉じつつ成長してゆく姿を描く
これも世界史に興味が無い人にはきついかも。ユダヤ人として生まれたが、ユダヤ人としての行き方に疑問を持つ主人公が様々な苦難を乗り越え道を切り開いていく姿が魅力的です。
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歴史好きで、予てよりハプスブルク家に興味があり、既に何冊か歴史書を読んでいた為にタイトルに惹かれて読んでみた。
若い頃、夢中になって本を読んでいた私だが、ここ最近は心に深く感じる本に出会う事が少なく、読書意欲もイマイチだったのだが、久しぶりに感動する本に出会った感である。
私にとっての”藤本ひとみ”は、ティーンズ向けの青春小説作家であり、彼女が歴史小説を
幾つも書いているなんて全く知らなかったので、最初はあまり期待していなかった。
だが、実際に読み始めてみると、その筆力に驚いた。すぐに物語の世界へと引き込まれ、上下巻をあっという間に読み終えてしまっていた。
後に残った読後感は、憤りと熱情と爽快さであった。
物語は18世紀初頭のヨーロッパ。
主人公はユダヤ人の青年。
当時のユダヤ人は、どこの国でもユダヤ街に隔離されていて、社会から疎外されていた。
彼は、比較的人種差別の少ないイタリアの大学で学び、ユダヤの閉鎖的な性質を変えてゆき、もっと心を開いていきさえすれば、他の民族に受け入れられると考えて、ユダヤ教典をドイツ語に翻訳する。だが、その行為を故郷の人々に非難され、尚且つ、地元の有力者の令嬢と恋に落ちたが為に、その婚約者から残虐な拷問を受け、片目を失う。
拘束され、今にも死にそうな彼を救ったのは、その屋敷にたまたま滞在していた未来のオーストリア女帝マリー・テレジアの夫にして神聖ローマ帝国の皇帝となるべき人物だった。
こうして、彼の、ハプスブルクの宝剣と呼ばれる人物になっていく、数々の苦労と恋と挫折と
回生の物語が始まるのである。
この小説で一番感動したのは、やはり主人公の魂の回生だと思う。同じユダヤ人から追放され、ユダヤを憎み、名前を変えてオーストリア人になろうと死ぬほどの努力をしたものの、結局はオーストリア人にはなれず、様々な挫折を繰り返していく中で、真実を見出していく姿に、胸が切なくなった。
それと、この小説では、実に人物の書き分けがよくできており、外国人の名前なんて馴染み
が薄い日本人にも、何度も前に戻って確認するなんて事がない位、明確に描かれていて、それがまた、実に魅力的なのだ。
動乱のヨーロッパの時代だけに、有名どころも多く登場する。特に、オーストリア女帝の
マリア・テレジアと主人公が恋に落ち、物語の運びにこの恋が大きく影響しているのだ。
とにかく、最後まで退屈させない物語である。歴史に興味のない人も、楽しめる事間違い無しのお薦め作品である。
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この本の主人公、エリヤーフーは私の永遠の憧れです。
そして、この本でプロイセンのフリードリヒ大王に惚れて、今では彼は、私が世界史上もっとも好きな人物になりました。
そして、去年、念願かなって彼のお墓と彼の愛したサンスーシ宮殿を見に行くことが出来ましたv
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18世紀前半のヨーロッパ戦国時代を駆け抜けた隻眼の風雲児エドゥアルト(エリヤーフー・ロートシルト)の波瀾に満ちた生涯。ユダヤ人ゲットーをのがれ、戦乱の渦中に身を投じ、ハプスブルク家マリア・テレジアとの恋の確執のなかで、たび重なる挫折を繰り返しながら、主君フランツとの友情を奉じつつ成長してゆく姿を描く。
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18世紀ヨーロッパ。あるユダヤ人青年の生涯を描いた大河ものです。作者の藤本ひとみさんはヨーロッパの歴史と文化に詳しく、それらを生かした木目細かい描写が得意であるように思います。 現代社会では、金融の世界(とそれに繋がる諸々の世界)に力を持つユダヤ人ですが、中世のヨーロッパではユダヤ人はキリストに反したものとして差別されており、当時のユーロッパの価値観では卑しいものとされた金融関係などの一部の仕事にしか就けなかったという事実があります。そういった時代背景とそれに繋がる現代社会を知る上でも勉強にもなると思います。 しかし理屈は抜きにしてこの本は面白かったです。根本は、戦争と恋愛を軸に展開する熱い物語です。
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マリア・テレジアの話。ユダヤの青年が、オーストリア人として生きようとするその苦悩を、マリア・テレジアの夫、フランツのサイドから見ている。
これぞ、エンターテイメント! 人物は魅力的だし、見せ場いっぱいだし、映像的だし、いやあ、面白かった。
が、この最後は…。まぁ、いいんだけどさ。
王としての器はあっても、主人公やマリア・テレジアのような強烈なものがないフランツが、最後の辺りで主人公にかける言葉で泣いた。自分に必要なものが何かを、本当に知っている人は、強い。
今のところ、藤本ひとみのベストは、これと「ウィーンの密使」だな。
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愛と憎しみ、友情と野望、栄光と挫折の物語。18世紀ヨーロッパの戦力地図をぐいぐい塗り替える隻眼の風雲児・エドゥアルトを中心に、キャラ祭りで読みごたえあり。わたしはオイゲンがけっこう好きですね。壮大なストーリーはもちろん、ユダヤの排斥の歴史やブルボン王朝とハプスブルクの確執など細かいエピソード満載。イッキ読みしました!
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面白い。まあ、こんなにうまくいくはずないよってところもあるけれど、主人公も努力はしているし・・・。テレジアとの恋はその苦さにもまた焦がれてしまう。
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宝塚の舞台を観てから読み始めました。
舞台と小説はストーリーも設定も人物の性格も、結構違うところがあります。
私はやっぱり小説版が好きかな。
説明文が多くて読み飛ばしたところもあるけど、話の流れがわかりやすかったので面白かった。
宝塚ファンが好きそうなストーリーと登場人物たち。
舞台化の要望が高かった、っていうのがよくわかる。
男性にはあんまりお勧めできないかも。女性は好きな人多いだろうな。
下巻も読むつもり。
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とにかく登場人物が魅力的です。
かっこいいわ麗しいわで…
とくに主人公のエドゥアルトの活躍がめちゃくちゃ爽快!
私が今まで惚れてきた数々の英雄たちのなかでも一番輝いてます。
ルックスも問題なくかっこいい!!(←)
物語の中心は本来ユダヤ人である自分に苦しみながら自分を真に理解してくれる友人、フランツ(後のマリア・テレジアの夫)とともにオーストリア人となるため獅子奮迅の活躍をするエドゥアルトと、
彼らの上に立つ立場であるオーストリア女王、マリア・テレジアとの愛憎劇です。
オーストリア、ハプスブルグ家の最高権力者であり、
キリスト教徒の敬虔な信者として人々の上に君臨した女王である自分が、本来忌むべき存在である一人のユダヤ人を本気で愛してしまった・・・
そんな中で苦しみまくるマリア・テレジアが愚かで、可哀想で、また愛らしいのです。
他にも色々考えさせられる物語でした・・・
自分の役目とは、自分の存在とは、愛とは、友情とは・・・
こんな風に書くとただの綺麗事ーな感じがしますが、
本を読めば分かります。 とにかくお勧め!
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オーストリア帝国が巨大になれたのは、こんな臣下たちの働きがあったから!?その主人公がユダヤの青年であったこと、その彼が辿っていた境遇とマリア・テレジアの夫君となったフランツの立場に共通の苦しみがあったことなど、展開も早く、描写も視覚的でもあり面白く読み進められます。
政治的な策略とか人間心理がわかりやすいのがよいのかも。
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めちゃめちゃめちゃめちゃ面白いです。時代小説だからって読まなかったら人生三割くらい損してた!世界史全然わからないけど大丈夫だし、そんなの忘れるくらいテンポよくて、ぐあーって読めます。宝塚観に行ったけど、原作が偉大すぎました。エリヤーフーかっこよすぎ。
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主人公がユダヤ人なので、根底に差別という壁があって全体的に暗い印象が付きまとう。でも波乱の人生を歩みながらも自分の人生を切り開いていく主人公エドゥアルトはかなり格好いい♪