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紙の本

絵本の世界へようこそ!

2002/12/16 02:19

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:うまそう - この投稿者のレビュー一覧を見る

まずはじめに、1940年9月12日フランス西南部のヴェーゼル河の谷村のひとつ、モンティニァックに住む冒険ずきの4少年が成し遂げた(?)“ラスコー洞窟の発見”の話から始まります。
そこにはハッキリと迫真的に描かれた牛や馬や鹿の姿が、恐ろしいほど効果的に、其処にあった。それはポーズされた姿ではなく、躍動的に動く姿で描かれている。
私のようなアニメーションや絵本ずきにはたまらない感動を覚える事柄がここにはある。“動く姿”を絵に描くことはアニメーションや絵本の絵には基本的な事であり、それが人類最初の絵にあるではないか! これを描いた人間は、子供のために描いたわけではない。しかし発見したのが少年たちと聞いて、その不思議な、絵と子どもの繋がりを感じずにはいられません(著者の堀内氏は少年達がうらやましいと率直な感想も)。

いきなりこんな事を言ってナンだけど、私はただの未熟者なのでこんな事をいっつも思ってしまう。<現代の美術の意味って? 発揮場所は?>と。
近年大人が絵本を楽しんでいる絵本ブームがずっと漂ってる気がする。それは果たしていいことなのか? 色んな意味を込めて、素人画家のような、本書にも一言出てくる“便箋のらくがき”のような、大人のヒトリヨガリな芸術感や流行とおしゃれでの絵本が出てきているんじゃないか。しかも絵本だけでなない、ありとあらえる子どもの為の“表現ブツ”に。
まずはっきりと本書で確信したのは、子どもは絵本を見て斬新な色使いや流行よりも<最も重要なのはストーリーとその展開の構成>で面白いものを選んでいる、ということ。私はこの言葉にずこーんとやられました。
<絵本は、そのストーリー体験が、子どもの生活と等価値を持つものでなければならない。
子どもはストーリー体験によって“他者”の心を理解する“人間”に育ち、自己をみつめ、神の位置から世界を見ることも可能なおとなにまで達していくわけですから、絵本が最初のストーリー体験を与えるものであるのが明らかであれば、矢を遠くに射るためには大きく引かれた弓の力がものをいうように、秀れた絵本がそこに必要なのはいうまでもありません。>
ここまではっきりと言われると、絵本に対しての軽視なんかが吹っ飛んでしまった。
しかしここでは力が思う存分発揮できるところじゃないかと思う。絵本とアニメーションは。

ここまでくどくどと書いてしまいましたが、とにかく絵本の中のすばらしい作品は本当にすばらしく、絵本の世界は広く、これからも発展して行くと思います。しかし受け手がなまぬるい考えでは忘れられて行ってしまう作品も出てくるかもしれません。
本書は堀内氏の素晴らしく真剣な絵本に対する愛情と真面目さに溢れています。きっと絵本に対して考えが変わるはずです。
コールデコット、モンヴェル、ボュシュ、シャガール、カンディンスキーなどの作品もたくさん掲載されており、さすが堀内氏の本だけあって飽きさせない“絵本美術館”になっています。

最後に、この本の魅力は≪子どものための展覧会≫と題された絵画・絵本・ポスターなどの多数の作品がじっくりと味わえるページがたっぷりとあることです。
掲載されている絵や論文として<イラストレーターの絵本論>など絵本に興味のあるひと、美術が好きなひと、なにかを表現したいひとに、作品への生半可ではない刺激とメッセージを与えてくれると私は思います。
そして、本書からまた新しく絵本の世界へ遊びに行ける大人たちは幸運ではないかと思います。

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