法然対明恵 鎌倉仏教の宗教対決 みんなのレビュー

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投稿者：萬寿生　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

　明恵については、旧仏教の立場から法然を批判した事と、夢の記録を克明に残した事、くらいしか知らない。この本は、法然と明恵の相似点と対立点を、見事に書き上げている。二人が直接対決して議論した事はないのだが、対比して論ずる事により、人の生き方について、自ずと考えさせられるようになっている。どちらの考えが優れているかなどは、問題では無い。それぞれの環境のもとで、真摯に自分の生き方を自分で考えぬく事が、重要である。現実への絶望と理想への意思、性悪説と性善説、他力と自力、死の座標軸と生の座標軸、信仰と道徳、社会性と個人性、どちらを選択するか、徹底的に考える事が、時には必要なのである。先人の跡を追う事も必要なのである。

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投稿者：福原京だるま　-　この投稿者のレビュー一覧を見る

現世で釈迦に近づこうとした明恵を生の座標軸、念仏による浄土への往生を説いた法然を死の座標軸と捉えて利用者の思想の対立点や同一点を書いた本。