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アメリカのドラッカーに対してヨーロッパのチャールズ・ハンディと言われているらしい。10年以上前に出版された本ですが、その中のに
「最近では日本も考え方を変え、成長を促進させるために国内経済の規制緩和を進めることに決めた。だから、日本でも、自分の充足のレベルの尺度を失う人が増えるだろう。それにつれ、失業や羨望や暴力沙汰が日本にももうすぐ見られるようになると予言できる。」
とあります。
中谷巌の「資本主義はなぜ自壊したのか」を読んだ後だけに、何とも言えない虚しさが。
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会社の同僚の方の推薦で読んでみた本です。
チャールズ・ハンディ氏の著作を読むのは初めてですが、「英国のドラッカー」と称され欧州を代表する経営思想家だそうです。
本書は、1997年の著作ですが、その当時から新自由主義の陥穽を的確に捉え、それに警鐘を鳴らしています。日本に関しても、規制緩和により市場至上主義に向かう状況をみて、「失業」「羨望」「暴力沙汰」の発生を予言しています。
本書のキーフレーズは「適正な自己中心性」。個人としては利己と利他とがバランスよく調和した姿です。同様の姿勢を企業にも求めており、それにより「品位のある資本主義」が実現されるというのが著者の主張です。
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資本主義は目的が正しければちゃんと機能する。
よい人生、よい社会にしていくために、
もっと権利と責任を取り込んで、適正な自己中心性を
身に付ける必要がある。
そのために、会社、教育、政治も変化しなければならない。
などなど、今の社会にぴったりな警告ばかりである。
1997年に書かれているが、それから15年以上たっても
社会も人も(自分も)全く成長していないんだなあ。