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政治家は「悪党」に限る みんなのレビュー

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紙の本

徹底した愚民思想

2008/07/20 11:18

6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:塩津計 - この投稿者のレビュー一覧を見る

早坂茂三いわく「政治家は悪党に限る」んだそうだ。じゃあ、その「悪党」とは何か。それは無知蒙昧な日本国民が叫ぶ愚論・俗論(「アメリカは日本から出ていけ」「日米安保条約があるから日本は戦争に巻き込まれる」「アメリカは戦争がないといけない帝国主義国家。ソ連、中国、北朝鮮は戦争とは無縁の平和国家」「毛沢東の文化大革命は正しい」「ほほえみの国カンボジアでは虐殺なんか起きていない。あれはアメリカCIAが垂れ流した情報操作」「自衛隊は違憲」「消費税反対」。。。)は無視して、日本にとって本当の利益とは何かを知っている東大法学部卒のエリートが集う霞が関官僚とがっちり手を握って、「日本国民にとっての本当の利益」を愚かな日本国民を騙しつつ、粛々と実行していくことにあると、まあこうなるわけですな。

そしてその愚かな日本国民が選んだ愚かな政治家の代表である日本社会党のサヨク諸君を、夜中の二時三時まで飲み屋カラオケの梯子をしつつ「日本国民にとっての本当の利益」を説き伏せ、彼らの「顔」をつぶさないように国会を「運営」するのが、いわゆる「国対政治」というわけです。国対政治とは何か。要するに国会という日本国における国権の最高機関を「議論の場」ではなく「演技の場」「猿芝居の場」に仕立て直す政治で、要するに馬鹿な日本国民に「本当のこと(「日米安保条約こそが日本の戦後の安全を守ってきた」「自衛隊は必要であり合憲」「いつまでも日本がアメリカにおんぶにだっこの国家ぶら下がり健康法を継続することはできない」「幼稚産業保護なんて50年前の日本の政策をいつまでも維持できない。日本の自動車産業や家電産業、半導体産業がアメリカはもちろん世界のライバルの存在を脅かす中で、いつまでも輸出はし放題。輸入はできませんは通らない」「日本が集中豪雨的輸出で大儲けして世界中の雇用を脅かしている中で、いつまでも日本が円安を放置する贅沢は許されない」「高度成長が終焉した今、二桁の経済成長を前提とした高福祉低負担は継続できない。消費税を上げていくしか財政破綻から日本を救う道はない」。。。)を白昼堂々議論すると「絶対反対」の罵声の中で国会が機能停止してしまうので、こういう肝心なことは密室での裏取引で決めるのが「プロの政治家の腕の見せ所」と、こうくるわけだ。

「保革伯仲」「保革激突」などと騒いでいたが、日本の政治で保守と革新が伯仲したことは一度もなく、激突したことはもっとなかった。ずっとずっと自民党の一党独裁一党優位が継続してのである。激突し、伯仲していたのは自民党と野党ではなく、自民党内の主流派と非主流派であったのである。

国会はよく揉めた。「審議拒否」「国会空転」「牛歩戦術」「国会乱闘」
でもこれらって、すべて政策ごとにあらかじめ打ち合わせができていて、「今日は自民党はこの法案を通すが、ただ通されちゃ社会党のメンツが立たないので今日は審議拒否させていただきます」にはじまり、法案がだんだん社会党の支持母体=総評にとって受け入れがたいもになるにつれ「今日は国会は乱闘になるぞ」とエスカレートし、最高ランクが、あの悪名高いお笑いの「牛歩戦術」とランク分けされていたんだそうだ。日本の国会は徹夜審議が好きだった。午前二時、午前四時と並みの人間なら倒れてしまう長時間、延々と国会で議論する。しかし議論は全くかみ合っていない。それもそのはずで、国会ではいかに有益な議論をする場ではなく「私たちは、ここまで議論を尽くしたんですが、自民党の数の前にはどうすることもできませんでした」という「言い訳」のために時間を潰すことが超人的な長時間国会審議の本当の目的だったんである。国会は多数決で決まるよう憲法で定められている。んなら、はじめから国民の多数の支持を得た与党の提案が粛々と国会を通過するのは「当たり前」で、その結果が不満なら国民は次の選挙で与党を政権の座から引きずりおろせば済む話なのである。「民主主義とは期限を切った独裁政治のことである」という定義もあるくらいなのに、戦後日本ではこの民主主義の当り前のことが教育の場でも生徒たちに教えられることはなかった。強調されたのは「少数意見の重要性」であり「多数の横暴」ばかりであった。これは民主主義の否定につながる話で、要するに「全員の意見が一致するまで、物事は決めるな」というに等しい。」成田空港という経済大国日本の表玄関がずっとごくごく一部の百姓と、それに連なる極左暴力殺人集団の反対で未整備のまま放置された遠因はこうした戦後政治のゆがみに起因していたのである。

しかし、早坂は上記のような政治こそ本当の政治であり、最近の政治は政治ではないかのごとき口吻を弄するが、これには私は抵抗を覚える。早坂の思考の中核には「日本国民の大半は事の善悪が判断できない愚か者ばかり」という愚民思想がある。確かに早坂がいうようなことがことがそっくりそのまま当てはまった時期が日本に全くなかったとは言わない。岸信介が進めた正しい政策たる日米安保改正に反対してみたり、東大安田講堂に立てこもって乱暴狼藉の限りを尽くす「お馬鹿な時代」が日本になかったわけではないからだ。しかし賢明なる日本国民はこうした悪事をきっちり反省し、改心して、政治的にかなり成熟し、賢明なる選択をできるまでに成長しているのである。その最大の証拠が、小泉純一郎という天才政治家を首相として選び、彼が5年という長きにわたって政権を維持することを可能ならしめ、彼が政権の座から去ってなお「次の首相候補ナンバーワン」に小泉純一郎の名があげられる所に端的に表れている。日本国民は賢いのである。賢くなったのである。

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