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The memory of memories (KCデラックス) みんなのレビュー
コミック
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紙の本
ちょっとずつちがう絵はどうやって描かれるか
2001/03/30 06:44
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:平川哲生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、劇場アニメーション作品『MEMORIES』の、設定資料と監督や主なスタッフへのインタビューで構成されている解説本。三本のオムニバス作品なので、それぞれの監督のアニメーション観や演出技法を比較しながら読むのも面白い。
作中に登場するちょっとした小物でも、資料には細かい設定や解説があり、あらためてアニメーション製作の、絵を動かすことの大変さがわかる。特に三本目の「大砲の街」は、数秒しか画面に映らないカットにでも、執拗に描きこまれたボードがあることにおどろかされた。
絵で描かれる世界に信憑性を与えるにはどうしたらいいか? 登場人物に生活観や個性を出すには? アニメーション作品の製作現場は常にそれを腐心し、絵を描き、撮影方法に凝り、時に演出論を戦わせている。本書は、そんな現場の雰囲気を少しだけ感じることができる素敵な本だ。
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