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紙の本

いまいましいから。連休は家で温泉気分。

2006/05/03 11:15

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:和田浦海岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る

連休はいけませんね。テレビをつければ、旅行の話ばかり。家でテレビ見てるとバカに見える。というわけで、テレビを消して本でも読みましょう。そうしましょう、と思ったわけです。だからといって、そうそう読めるものじゃない。
そこで、2006年5月3日。つまり今日の新聞をひらいたら面白い記事。道後温泉旅館協同組合で、抽選で100人を温泉街の旅館に100円(1泊2食付き)で招待するとあります。何でも、漱石の「坊っちゃん」発表100年を記念しての企画とあります。
うん、温泉でげすね。
ちょいと温泉気分にでもひたりましょう。
「住田(すみた)というところは温泉のある町で城下から汽車だと十分ばかり、あるいて三十分で行かれる。料理屋も温泉宿も、公園もある上に遊郭がある。おれのはいっただんご屋は遊郭の入り口にあって、たいへんうまいという評判だから、温泉に行った帰りがけにちょっと食ってみた。」(p39)
そういえば、
100円招待の記事には、
「組合加盟の老舗旅館など17施設が受け入れる。室内に文庫本を置き、地元銘菓『坊っちゃん団子』をお茶請けにサービスする。ただし、同伴者は利用旅館の宿泊料金が必要となる」ともあります。
「おれはここへ来てから、毎日住田の温泉へ行くことにきめている。ほかのところは、何を見ても東京の足もとにもおよばないが、温泉だけはりっぱなものだ。せっかく来たものだから、毎日はいってやろうという気で、晩飯前に運動かたがた出かける。」
「湯つぼはみかげ石をたたみあげて、十五畳敷きぐらいの広さにしきってある。たいていは十三四人つかってるがたまにはだれもいないことがある。深さは立って乳の辺まであるから、運動のために、湯の中を泳ぐのはなかなかゆかいだ。おれは人のいないのをみすましては、十五畳の湯つぼを泳ぎまわって喜んでいた。ところがある日三階からいせいよくおりてきょうも泳げるかなとざくろ口をのぞいてみると、大きな札(ふだ)へ黒々と湯の中で泳ぐべからずと書いてはりつけてある。湯の中で泳ぐ者は、あまりあるまいから、このはり札はおれのために特別に新調したのかもしれない。おれはそれから泳ぐのを断念した。」(p40)
そういえば、
バッタ騒動のある宿直の際も
「飯は食ったが、まだ日が暮れないから寝るわけにはゆかない。ちょっと温泉に行きたくなった。」と当直にもかかわらず、ふらふらと温泉へとでかけたり、帰りがけに校長たぬきと出会ったり。
「きょうは清(きよ)の手紙で湯に行く時間がおそくなった。しかし、毎日行きつけたのを、一日でもかかすのは心持ちが悪い。汽車にでも乗って出かけようと、例の赤手ぬぐいをぶらさげて停車場までくると二三分前に発車したばかり」(p107)
ここで、うらなり君・マドンナ・赤シャツが顔をそろえる場面ができます。
そういえば、
うるおぼえですが「明暗」にお風呂の場面があったですよね。
さて、明治39年(1906)の4月に雑誌「ホトトギス」へ「坊っちゃん」が掲載されたのでした。その前年からいつのまにか連載になった「吾輩は猫である」も同時掲載。この年、漱石39歳。
きしくも100年前の1906年10月。森田草平宛ての漱石の手紙にこんな文面がありました。
「男子堂々たり。・・功業は百歳の後に価値が定まる。・・
余はわが文を以て百代の後に伝えんと欲する野心家なり。・・」
うん。道後温泉につかって百年前の「坊っちゃん」を読むのもいいなあ。
私はどこにもでかけず「坊っちゃん」を読んだわけです。
どこで読んでも漱石は漱石。
そして、百歳の後の価値をあらためて確認したのでした。

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2007/06/13 14:21

投稿元:ブクログ

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2011/12/22 01:57

投稿元:ブクログ

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