紙の本
竜馬の人生にとってとても大切な人たちと出会いや時間が圧倒的な迫力で展開していく
2020/09/22 15:42
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投稿者:大阪の北国ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
前巻で登場した勝海舟。竜馬と幕末にこれほどまでに大きな影響を与えたのか と瞠目する思いで読み進めた。咸臨丸で日本人のみの力でアメリカに渡ったことは歴史教科書で周知ながら、その大きな世界観によって将来の日本国がどうあるべきかを洞察し、一種の「幕末哲学」として説いた人物。私ごとながら、小学生の頃NHKドラマで海舟を見て、「やけに巻き舌の江戸っ子気質。茶と蕎麦の好きなおじさん。気さくだけど毒舌」くらいの予備知識しかなかったが、自らに向けられた刺客をその世界観で説諭し圧倒、そして自分の論陣に引込むことなど並みの器量の人物ができることではないと大いに見直した。その毒舌が幕府官吏の不興を買っていたとの司馬先生の説明だが、徳川時代の安泰な井の中の蛙状態では理解されなかったことが後世に「偉人」としての評価が今一つな理由かと納得した。ともあれこの巻では勝海舟抜きで竜馬の人生物語は進行しないことになる。
勝海舟学長、竜馬が塾頭の神戸軍艦操練所が形を見せ始め、勝に見込まれたことにより竜馬は松平春嶽公、大久保一翁、横井小楠など一流の人々との交流が始まる。竜馬本人はそう思っていたかは別として、土佐を脱藩した頃の「浪士」からは想像もつかない「出世」である。
ストーリーは警護の名のもとに京都に跋扈する殺し屋軍団新選組との数回に亘る邂逅なども織り交ぜながら進行する。その都度 剣術用語も使い、手に汗握る緊張の場面が展開する。また竜馬の三人の「マドンナ」、田鶴さま、さな子お嬢さん、おりょうも 端々に登場し甘酸っぱい恋心も散りばめながら展開していく。電車の中で読んでいて、さな子お嬢さんが登場し、目を覚ました竜馬がきまりの悪い思いをする本巻後半のあるシーンでは爆笑して周囲の乗客を驚かせてしまった。
息つく間もないスリリングな語り口、面白かった。
紙の本
土佐勤王党の瓦解
2002/03/03 03:09
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投稿者:LR45 - この投稿者のレビュー一覧を見る
互いに親友でありながら、別々の道を歩んできた竜馬と半平太。国許で半ばクーデターを成功させていた半平太に、遂に没落の時が訪れる。竜馬は半平太の死を悼みながらも、自分の夢に向かって一歩を踏み出す。
政情という意味でも大激動を迎える、第四巻。あいも変わらず、淡々とストーリーが展開し、すらすらと読める内容はさすが。
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間合いには気が立ち込めていて、それを掴んでいる方が勝っていて、その状態にするには、逃げてはいけなくて、また追いかけてはいけない、一見簡単そうで誰もができるわけではない精神世界だそうです。
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海軍塾がどんどん大きくなってく。しかも、幕府にお金出してもらうとか、ほんと、今の投資とかわんないんだなあ。しかも、それらの記録って一体どこからわかるんだろう・・・
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竜馬が放つ強烈な魅力!!コレは何度読んでも飽きがこない。まさにメイのバイブルです☆ただ女の立場からすると、4巻の竜馬は結構多情でひどいこと言ってます。さーて、さっさと5巻も読まねば。
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半平太が捕らえられ、切腹させられる。一方、竜馬は念願の練習艦を手に入れ、倒幕への準備の徐々に整っていく。
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何故かみんなを虜にさせてしまうこの人♪
すごいです!!!
なんだか、時代ってすごいな〜っておもいます!
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元治はすげーとしだったんじゃね。
時代を変えるには人の命をこうも
すてんといけんもんなんかねー。大量すぎる。
もっといい方法はないんかねー。
けど、そんぐらいの覚悟じゃなきゃ
事はなせんってことか。
こう潔く命を捨てれるのもかっこええのぅ。
「世に生きものというものは、人間も犬も虫もみなおなじ衆生で、上下などはない」
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忠実な竜馬像では無いと言われていますが、大好きです。
坂本竜馬みたいな人間になりたいです。
この本が初めての歴史小説でしたが、なんの抵抗も無く読めます。
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大きな夢を持っていると、チャンスを逃さなくなるんですね。竜馬の周囲の人が、全て、竜馬の夢へいざなっていきます。 それもこれも、「夢」「志」がなければ、ありえないことだと感じました。 今の時代も、混迷しているといわれますが、明治維新前後に比べると、どうなのでしょう? これからの展開が楽しみです。
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<三好一男副代表オススメ!>
司馬遼太郎の作品にはいろいろ影響を受けていますが、中でもこの1冊は印象的でした。竜馬は千葉道場の免許皆伝でありながら、生涯1度も人を斬ったことがない。強さの中にある優しさが魅力ですね。この作品は高知支部の原点です。
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京都を中心に尊皇攘夷・佐幕で揺れる国情。薩摩と会津の同盟で京都から追い出される長州藩勢力。それにより、尊皇攘夷の浪人たちも居場所を失い、新撰組・見廻り組の誕生と同時に反動的に佐幕が力を盛りかえす。そのような揺れる国情の中でも、竜馬はマイペースに勝海舟とともに、神戸海軍塾の創設や軍艦の入手に奔走し、開国貿易による日本作りを推し進めていく。日本をよりよい国にするという大きな絵を描いている竜馬。その竜馬を表舞台に立たせるかのように歴史が後押ししていく。ここで描かれいる竜馬というのは私利私欲を持った「個」として存在しているのではなく、その時代すべてを担う「全体性をもった存在」として存在している。時代の流れの中で個を押し出し抗っていくのではなく、流れに身をまかせつつも、自分の描いた絵を実現させる方向へ向かうようなもの。
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神戸海軍塾の開校に伴い竜馬が塾長となる。竜馬が船の事で奔走している中、盟友であった武市半平太が吉田東洋暗殺の件を、土佐藩主容堂に責められ、武市は切腹をする。深い悲しみに暮れた竜馬であったが、ついに念願の神戸海軍塾の練習艦となる軍艦を獲得することに。世の中では、薩長の対立が深まっている。薩摩と会津が組み長州を京から追い出した。その対立した中で長州藩は馬関海峡で、外国船と間違い薩摩藩の船を誤射するという事件を起こし、さらに対立は深まった。
竜馬は千葉さなこと久々の再会をし、さなこから決死の思いの告白を受ける。しかし、竜馬は「君子の交わりは淡きこと水のごとし」(いかに親友に対してもさらさらとした態度でいて、そのくせ実が深い)の教えのように、さらりとした関係を望み、さらっと受け流した。しかし、さなこはさなこで愛情を受け取ってもらえたと勘違いをしてしまう。。。
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凄い・・・竜馬すごいよ・・一番滾ったのは平助が竜馬を助けるところと竜馬が沖田と土方の率いる新撰組の見回りをなんなくかわすところでした。どんだけ新撰組好きなんだよ。でもいっぱい出てきてくれて嬉しいです。頑張れもっと出ろ。今まで出一番面白かったのは色んな展開があったからかな。
武市さんが死んでしまって残念でしたがやっぱりどうしても岡田可哀想と思ってしまう。そりゃあないよ一応頑張ったのに・・馬鹿だっただけなのに・・最後まで芯から信用されず毒殺されかけた挙句、何もかも自白して晒し首にされるところがもう物凄く報われなくて気の毒。そこは、武市さん酷いんじゃないの・・・。一番最低なのは土佐藩の殿様だけど。容堂死ね!ってずうっと思ってました。ほんとに低俗貴族。
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折り返し地点まで来たので
一度レビューを書きます。
いや、おもしろいです。とにかくおもしろい。
日本史の授業では、幕末の大きな動きを
名前でさらって行くしかできなかったけど、
1つ1つの動きにいろんな人の思惑や
時勢を見定める力が働いてるのを感じられた。
大志を持って生きることの素晴らしさとか、
どんな時でも人情を大切にする姿勢とか、
学ぶことがいっぱいある作品です。
司馬遼太郎の歴史的事実を語りながらも、
物語としてのおもしろさも欠かさない作品作り。
歴史にあまり興味のない私でも、
飽きずにどんどん読むことができています。