- 現在お取り扱いが
できません - ほしい本に追加する
- 予約購入について
-
- 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
- ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
- ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
- 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。
紙の本
再会を求めて
2003/05/20 21:48
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:木こり - この投稿者のレビュー一覧を見る
タイトルの‘李歐’とは美貌の殺し屋の名前。彼にふさわしい、美しい名前だ。しかし李歐が実際に登場するシーンはごくわずか。大部分は主人公一彰が“李歐と離れている”時間が描かれている。本当に気が遠くなるくらい長い時間、相手を待ち、あるいは待たせる。それこそ、読んでいるほうがもどかしくなるほどに。
二人は友達か、恋人か。その関係をカテゴライズするのは難しいし、あまり意味がない。あえていうならば作中にある‘心肝=特別な人’という表現が一番しっくり来るように思う。出会ったときから特別で、それは年月を経ても変わることがなかった。変えなかった、変えさせなかったというほうが正確かもしれない。離れている間も李歐は時々ふと影を覗かせる。その影がまた、強烈で美しいのだ。だからたとえ一彰が李歐への想いを変えたくても、なくしたくても、きっとできなかっただろう。
物語は一彰の視点で綴られているため、李歐の心情を察することはほとんどできない。ただでさえつかみ所のない人物だし(そこが魅力的なのだが)、とにかく登場場面が少ない。それだけに二人の別れのシーンは印象的だった。突然、激情をあらわにする李歐に胸が苦しくなる。
別れたその瞬間から、私は二人の再会を待ち望むようになってしまったのだ。
紙の本
五千本の桜
2001/12/11 00:31
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:TAIRA - この投稿者のレビュー一覧を見る
「李欧。いつか大陸へ連れ出してくれ。約束してくれ。」
スパイ、ギャング、実業家、殺し屋。様々な顔を持つ李欧。彼に出会った時、吉田一彰の運命は大きく動き出した。政治と歴史に呑み込まれ、15年という時が二人を引き裂いてもなお、お互いの存在は絶対だった。
そして、李欧は再び一彰の前に姿を現す。15年前の約束を果たすために…。
『わが手に拳銃を』を下敷きに書き下ろされたものであるが、だいぶ感じが違う内容になっている。個人的には、『李欧』の方がお気に入り。『わが手に拳銃を』に比べると一彰の人生に対するやる気の無さと、李欧の色気が三割増し。一彰と李欧の妖しい会話が素敵なので見所の一つだと勝手に思っている。2冊を続けて読むのも又一興。
紙の本
主人公の孤独
2021/06/30 11:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:MR1110 - この投稿者のレビュー一覧を見る
知らず知らずのうちに幼少期からアンダーグラウンドの世界が身近にあった主人公。一見その場その場で環境に適応してるように見えて常に孤独感が漂います。