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紙の本
話し合い、上手くイカなきゃ、殺し合い
2021/12/21 02:24
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投稿者:719h - この投稿者のレビュー一覧を見る
さんざんおそろしい、えげつない、という
評判を聞かされた上で繙いてみたので、
やや拍子抜けといった読後感を抱いた本です。
最近世間を賑わせている「軟体動物遊戯」も、
このお話の筋を拝借したのかも。
紙の本
センチメンタリズム
2001/05/19 11:07
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投稿者:春都 - この投稿者のレビュー一覧を見る
西暦1997年、東洋の全体主義国家、大東亜共和国。この国では毎年、全国の中学3年生を対象に任意の50クラスを選び、国防上必要な戦闘シミュレーションと称する殺人ゲーム「プログラム」を行っていた。生徒達は与えられた武器で互いに殺しあい、最後に残った一人だけは家に帰ることができる。
40人もの生徒ひとりひとりの背景を説明し、彼らはゲームの駒としてではなくあくまで人間として殺し殺されていく。思春期にだれもがあったであろう「クラスメートへの淡い想い」が、裏切りと、そしてもしかしたら裏切られるかもしれないという不信感によって、つぎつぎに壊される。
作者は執拗に「ここで殺し合いをしているのは感情の通った少年少女たちなのだ」と訴え、かつて彼らと同じような気持ちで思春期をすごした読者の前に、読者とはまったく違う状況に追い込まれた彼らを放り出す。もちろん、さてあなたならどう感じるだろうか、と問うことを忘れない。
そして、大量の死によって浮かび上がる生の尊さ。設定からは考えられないほど、読者思いの作品である。
メインは、死に逝く者の言葉による感傷、だろうか。例えば、「実はきみのことが……ぐふっ」というような、誰がなんと言おうが絶対的に「哀しい」シーン、「哀しい」とラベルのついたシーンをばらまける、これが『バトルロワイアル』の強みといえるかもしれない。
他の小説だったらせいぜい一人、準主役が死んでいくときに書けるぐらいのものを、この作品は出し放題なのである。常道といえば常道だが、いったん物語に入り込んでしまえば、このシーンの強力さは並ではない。
僕が気に入らないのは、ゲームとしてあまりにつまらないことだ。数時間ごとに広がっていく禁止エリア、それぞれに持たされた武器の違い、地形と建物、これらが「プログラムというゲーム」に活かされていない。言い方を変えれば、頭脳的戦略を作者があまり使おうとしていない。
生徒の感情的なものを追っていくことが中心であるから、多少は犠牲になるだろうことはわかるのだが、こんなに魅力的な設定なのに、と思わずにはいられなかった。
他にも、殺人マシン桐山の背景とか、プログラムの存在理由とか、ところどころに考えの浅さが見える。これだけの長さをほとんど、生徒それぞれの背景に費やしてしまったのが惜しい。
紙の本
ショヒョウ
2001/01/06 12:08
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投稿者:ビアズリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画を見ても良かったのですが、出不精の私には映画館は遠すぎました。
非現実的な世界の、非現実的な人間の、非現実的な心理にまつわるお話です。あらゆる意味で。その事と深く関連する事ですが、この作品は、作者(神)の思想統制の賜物です。まあすべての“書物”、(文学に限らず、本に限らず)はそうであるといえばそうなのですが、ええと、つまり、作者の表現したいことは、誰にでもわかりやすく書いてあります。数ページ読み出せば大体のストーリーは解ります。テレビのCM見るだけでもわかるでしょう(CMってそういうもんだけど)。世の中には、“読まないための読書法”というものがあります。それに従えば、この本は読まなくても良い本でしょう。成功したファシズムだからです。
などと言いつつ、そんなふうに読む本ではない、とも言ってみたりします。
私はこの本を一晩ノンストップで読みきりました。
ちょっとひねくれてみただけです。
でもハッピーエンドはまずいですよ。私に言わせれば。だから星3つ。
たけしはなぜこの映画に出たのか。
“そんなのわからなくていい。”
そうですね。