紙の本
作品名にご用心!?
2002/07/03 00:02
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まきしまむ - この投稿者のレビュー一覧を見る
海外それも地中海にでも浮かぶ島を舞台にした殺人事件を叙情豊かに描く作品
…ではありません。
本当のところは神奈川県葉月町(仮想)にある住宅街を舞台にした物語です。
殺人事件というものは被害者は勿論その家族、そして周囲の人にまで
何らかの影響を及ぼす。警察によるしつこいまでの追求…殺人事件さえ
起きなければ暴かれずに済んだことまでもが取り沙汰され、殺人事件で
ギスギスし始めた人間関係をこれでもかと壊しにかかる。
本書ではそう言った殺人事件によって引き起こされた闇の部分を
若竹七海流の視点をもって描いている。
この作品「犯人あて」を謳っているだけはあって、結構巧みに情報が操作されており
ボケッとしていると重要なポイントを見落としてしまうので要注意。
真面目に犯人あてをしようと思う方は<見取り図>はしっかり頭に入れておくこと。
ここを見落とすと【双子ちゃん】が本格的に登場するまで、真相に近づけません(たぶん)。
どこか余韻を残す結末なのでシリーズで読んでみたい。
また、この作品のテーマを違った方向から描いた『人間の幸福』(宮本輝・著)
という作品があるので、この作品を気に入られたのであれば一読されることを
オススメします。
投稿元:
レビューを見る
小さな町を舞台とし、主として誰が犯人かという謎を
メインにした、暴力行為の比較的少ない、 後味の良いミステリ
――これすなわち、コージー・ミステリです。
と、「著者のことば」に書かれているように、殺人事件は起きるものの おどろおどろしい場面の描写はなく、登場人物の人となりやら人間関係やらの描写が物語りの大部分を占めている。
登場人物それぞれの性格とか、誰が誰をどう思っているかなどのことを、ふむふむと味わっているうちに 犯人探しの輪が縮まってくるという寸法である。
各人・各家庭の事情や 過去と現在が絡まって、≪葉崎≫という狭い町を迷路のように入り組ませているが、迷路パズルはいつか必ず一本の道となってゴールに通ずるのである。
投稿元:
レビューを見る
海に臨むヴィラ・マグノリア。その空き家になった一棟で、死体が発見された。ヴィラの住人
は一癖ある人ばかりで、担当刑事達は聞き込み一つにてんてこ舞い。捜査に手間取るうちに、
ヴィラの住人が殺される第二の事件が発生!住人達の素顔も次第に明らかになって――。
粒よりユーモアをちりばめたコージー・ミステリーの快作!
投稿元:
レビューを見る
海に臨むヴィラ・マグノリア。その空き家になった一棟で、死体が発見された。ヴィラの住人は一癖ある人ばかりで、担当刑事達は聞き込み一つにてんてこ舞い。捜査に手間取るうちに、ヴィラの住人が殺される第二の事件が発生!二つの事件のつながりはどこに?住人達の素顔も次第に明らかになって――。
粒よりユーモアをちりばめたコージー・ミステリーの快作!
投稿元:
レビューを見る
最初に、顔と指がつぶされた死体が出てくるものの、全体的にほんわかトーンの話。
でも、甘いだけじゃないよ。
投稿元:
レビューを見る
コージー・ミステリが元々好きなのですんなりハマった。
パンプキンスープの詳細レシピがついてたりすると二度おいしいのになぁ。
投稿元:
レビューを見る
『古書店アゼリアの死体』の前に書かれた作品。
つーても、葉崎市という架空の市で起きた事件という以外に接点は特にナシ。
コージー・ミステリーだけに軽く、後味は良い。
けど。
『古書店~』の時も思ったのだけど、全体的に散漫な印象なんだよね。たぶん、これといった主人公がいない・これといった記述者がいない・途中で人が消えるなどが原因かと。
途中で人が消えるというのは、よくあることなのだけど、どうもこのシリーズではいただけない消え方というか…重要そうな鍵を握るのかとか、この人の関わったことが重要でのちのちこの人が関わってくるのかと思いきやその人はそこで物語と切り離されてサヨナラ、っていう。書き方の問題かなあ。(思ったのは、十勝川ばーさんと岩崎)
オチは良かったと思います。『古書店~』もわりと似た雰囲気の終わり方ですね。
ある意味怖い。
投稿元:
レビューを見る
ヴィラ・マグノリアという婦人が殺害される話…ではありませんよ?
鎌倉や藤沢に近い架空の街「葉崎市」にある10棟の邸宅地・ヴィラ葉崎マグノリア3号棟で、無残に損壊された男性の死体が発見されます。身元は不明。殺害推定日は台風の夜なため目撃者もほぼ無く、おまけに周囲の残り9棟の住人たちも一見普通人なのに、なんだかひと癖ふた癖ありそうで、しかもヒミツを抱えているのも1人や2人じゃなさそうで…。そんな中、もうひとつ殺人がおきてしまった……。
『小さな町を舞台にし、主として誰が犯人かという謎をメインにした、暴力行為の比較的少ない、後味の良いミステリ――これすなわち、コージー・ミステリです』
巻頭・著者のことば
そんなジャンルがあるなんてこの本で初めて知りました…。勉強になりまちた。
確かに典型的に「コージーミステリ」です。海沿いの田舎町が舞台ですからの~んびり、登場人物もあまり危機感がありません。けれど、人間関係の中に結構暗いものがあって「後味のよさ」は…ビミョー…。大団円、ではあるんでしょうけどね。
ところで、双子の女の子が出てくるんですけどね。小学生が「せんに、海岸に出た時」なんて言葉使わないんじゃないかと思うんですけど。(せんに=先に)……ねぇ?
投稿元:
レビューを見る
予想以上に面白かった笑
東川篤司が好きな人は度はまりするはず。
個性的な人たちが事件をかき回し、混乱させ、でも丸く収まる。
でも刑事さんは切れ者です。
双子がいいキャラしてる。
投稿元:
レビューを見る
葉崎市シリーズと読んでもいいんじゃないかな。
葉崎市のヴィラ・マグノリアという戸建て住宅で起こった殺人事件。
一癖も二癖もあるヴィラ・マグノリアの住人たち。
殺されたのは誰か。犯人は誰か。
かなり癖のある住人たちだったが、松村さんの奥さんは、かなりヤバい人だったなーと思った。今の時代なら、精神科案件みたいな。
あと「黄金のスープ亭」に行ってみたいなーと思った。葉崎市シリーズに出てくるとこって、行ってみたいとこいっぱいある。
2014.8.16 読了
投稿元:
レビューを見る
やや陸の孤島ちっくな10軒の集合住宅で殺人事件が連続で起こって…ってお話。
文はうまいけど、内容はイマイチだった。
いわくありげな住人が集まり過ぎてて、三谷幸喜さんの喜劇映画みたいでした。
舞台ならいいけど、小説や映画ではちょっとね…って感じ。
投稿元:
レビューを見る
ヴィラ・マグノリアを舞台とした殺人事件。あちらこちらほつれた糸を解してたどり着いた真相。…と見せかけて、まさかの大どんでん返し。
そして、また変わらない日常に戻っていく。
投稿元:
レビューを見る
海に面した家、の案内をしていただけなのに
開けてびっくり、中に死体。
そこの地域住民(?)がすべて容疑者。
親子あり、夫婦あり、友人同士での暮らしあり、で
やたらに人が多いです。
皆様心当たり(?)が多すぎて、容疑者多数。
誰がどこに住んでいて、誰がどういう職業なのか。
うっかり忘れそうになります。
空き家死体については、ヒントはあるけれど
そこまで考え付きません! という理由でした。
次の殺人については、なるほどというか
納得、という理由。
迷路は、抜け出したつもりで、抜け出せないものです。
そして最後の独白。
結局、そこが黒い部分ですか!?
投稿元:
レビューを見る
架空の街・葉崎市を舞台にしたシリーズの一作目。
ジャンルをコメディにシフトしても違和感がないように思えるほど登場人物が個性的。
特に、トラブルメーカー的な存在の女性の言動は強烈で、読んでいて終始イライラ。
ご近所ならきっと耐えられないと思います。
作者流のコージー・ミステリということですが、ユーモアの中に潜む毒は控えめながらも健在ですね。
最後まで楽しませていただきました。
投稿元:
レビューを見る
人物が個性的で面白かったが、何人か区別がつきにくい人いたなあ…そして何ですかあの結末は、?予想だにできない